つみたて投資の『第3ステージ』とは?
2020年11月17日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
前回の、
つみたて投資の『第2ステージ』とは? の続きです。
資産額が2690万円にもなって
市場にアップダウンが起これば、
文字通り「数百万円単位」で
資産額が増えたり減ったりしてしまう状態になった吉村さん(仮名)
この事実に、
吉村さんは少し慌ててしまっている様子・・。
が、しかし、吉村さん!
まだ吉村さんのつみたて期間は『10年』です。
今までのつみたて期間より、
これから先、つみたて投資を続ける時間のほうが長いはずですよ。
吉村さんは今、
年間80万円、積み立てておられますね。
※詳しくは前回記事参照。
80万円 × 20年 = 1600万円分、
まだまだ「新たに」積み立てる機会があります。
これって換言するとどういうことでしょう?
まだまだ『下落局面』で
たくさん「口数」を買うチャンスがあるということ。
(暴落によって)
たとえ既存の運用資産が大きく落ち込んだとしても、
吉村さんの資産運用はまだ5合目あたりで
先はまだ長いのです。
これは、
つみたて投資『第2ステージ』に到達した皆さんにいえることですが、
これから先、積み上げる山の高さに注目すべきでしょう。
さて、もう一度『つみたて投資☆3つのステージ』を整理しておきましょう!
毎月定額で投資信託を買っていくことに専念できる時期。
おおむね数百万円までのイメージ。
「第2ステージ」 ⇒
つみたては続けているが、
これまで積み上がった『資産の大きさ』も意識するようになる時期。
(運用資産が1,000万円超になっている)
「第3ステージ」 ⇒
積み上がった運用資産の大きさが圧倒的な影響力を持ち、
リタイアメントを見据え、リスク量の調整を考え始めるべき時期。
(運用資産が概ね3000、4,000万円を超える)
吉村さん、真に難しいのは「第3ステージ」です。
吉村さんがリタイアされる
5年前、10年前をターゲットとして、
金融市場のアップダウンのしように関わらず、
『リタイア後に許容できるリスク量』すなわち、
安全資産:リスク資産の「基本割合」を
保守的に・設計し直す必要があります。
(あるいは、リスク資産、
すなわち投資信託の組み合わせ自体を保守的に構築し直します。)
上記目標を達成するためには、
「第3ステージ」に入れば、
吉村さんの投資マインドを変態させる必要があるのです。
(まさに昆虫の変態のイメージですよ。)
すなわち、
・ポジティブに
・ひたすら資産を増やしていく
というマインドにさよならして、
謙虚に資産管理をしていく姿勢に改めるわけです。
安全資産:リスク資産の「基本比率」を保守的に設計し直し、
その「比率」に到達するために、
(もう掛金を積まない)
あるいは、
〇 リタイアメントまでに計画的に投資信託を一部売却していく。
(結果的に安全資産の割合を高めることになります)
という具体的な措置を施す必要があります。
※ 決して株式市場の上昇・下落に惑わされず、
「スケジュール工程」をきっちり固めてそれに従うこと!
具体的な方法については、
拙記事『定年が見えてきた。安全資産:リスク資産はどんなふうに変えていくべきですか?』をぜひご参照ください。
すみません、
ちょっとマニアックになりましたが、
まだつみたて投資を始めて間もない人は、
前回と今回の記事を読まれて、
「なんか、つみたて投資ってタイヘンそう・・」と思われたかもしれません。
でも心配ご無用ですよ!
明日起きたら、
あなたの運用資産がいきなり2500万円とかになったりはしないですから(笑)
つみたて投資では、
〇 あなた自身が投資に熟練していくさまが、
同時進行なのです。
それも、ゆっくり、ゆっくり、
同じようなスピードで
共に成長していくイメージですから、
運用資産が2500万円積み上がる頃には、
あなたは今とはまったく違う、
もっと成熟した投資家になっています。
これはよくカウンセリングでも申し上げるのですが、
『つみたて投資』において
どれくらいのスピードで、
資産を積み上げていくべきかの『決定』は、
あなた自身が(投資家として)
どれくらいの時間があれば成熟できると思うかと深く関わっているのです・・。
さあ、どうでしょう?
つみたて投資の全貌って、
あなたがイメージしていたよりも、
深遠で示唆に富んだ行いだと思いませんか?
わたしはこれからも、
つみたて投資人生とも呼べる投資手法の真のメリットをお伝えしていきます!
カテゴリ:つみたて投資