確定拠出年金(iDeCo・企業型)

40歳の貴方へ。iDeCoの受取開始は65歳からになりそう・・

2020年5月28日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。 

2年ほど前の『投資の三重奏セミナー』で、
iDeCoの『受取り(受給)』に関して次のような質問をいただきました。

 

「カンさん、iDeCoの運用資産をずっと受け取らずに
子どもに相続させられないですか?」


いいえ、それは出来ません。



iDeCoは『年金』ですから。

今の法令だとiDeCoの資産は、
60歳から70歳になるまでに」受取りを開始しないといけません。


もし、受け取り開始をしないと?

70歳になったらすべての商品は解約され、
「一時金」の形で受給ということになります。



この『70歳』という年齢が現状、
(もっとも後ろ倒しの)受取り開始年齢なのです。


アメリカもよく似ています。

米国の確定拠出年金401(k)プランでは、
誰もが「70歳半」になると、

最低限の規模ながら、
お金を引き出し始めないといけません。



この、
「最低限、引き出さないといけないお金」のことをRMDと言います。
(Required Minimum Distribution の略です)

 

具体的には、
「70歳半」になった年の翌年の4月1日までに401(k)プランから、
最低限の義務付けられたお金を引き出さないと『ペナルティ』が待っているのです。

 

わたしがよく拝見するブログ『Smart & Responsible』の
SECURE ACTで変わるリタイヤメント準備」という記事によりますと、

今まで70歳半だった『RMD』の開始時期が
72歳」に変更されたそうです。

72歳!

まあ、超高齢化社会の現実に近づきつつありますね。

 

 




折しも日本では、
今国会で確定拠出年金の改正案が審議されています。

追記)5月29日、改正案は可決成立いたしました。

 

大きな柱は、
一定条件を満たせば、
iDeCoに65歳まで加入できるようになる】というもの。

〇 参照記事
iDeCoがよりメジャーになるための法律改正案、早く通って欲しいなあ

 


こちらも超高齢化社会の現実に近づいています。


この改正案が可決成立すれば、
経過期間は設けられるでしょうが、

 

中長期的には、
〇 iDeCo →「65歳まで加入可」となれば、

〇 iDeCo →「62歳まで引き出し不可」
     →「63歳まで引き出し不可」
     →「65歳まで引き出し不可」


というふうになっていくのでは?



そうすると、
今年40歳のあなたにとって、
iDeCoの受け取りは『65歳から75歳になるまでに』行うという可能性が高くなります。

よく巷では、資産運用の『出口戦略』について語られますが、
あの中で、
ひとつだけやってはいけないことがあります。



それは・・・

1.公的年金、企業年金、特定口座での資産運用、
iDeCO、つみたてNISAなど、

『窓口』ごとで、
いちいち分けて『受給・取り崩し』を考えてしまうことです。


これは、
避けましょう。

(頭の中が交通渋滞してしまいます(-_-;)

 

 




 

当クリニックでは、

 

2.すべての『窓口』で
受取開始時期をざっくり「揃えて」あげるイメージを持ちましょう。

と申し上げています。


今年40歳のあなたは、
社会情勢的に「70歳」定年が当たり前になっていることでしょう。

(もし「定年」という制度がまだ存続していれば、ですが)


あなたがあえて(少し前倒しで)
68歳』でリタイアすると決めたとします。

とすれば(ざっくり)

公的年金も「68歳」から、
企業年金も「68歳」から、←規約上可能なら

特定口座での資産運用も
「68歳」から取り崩し開始。


iDeCOも「68歳」から、

つみたてNISAも、
『満20年の非課税期間』を使い倒すことにこだわり過ぎず、

あなたのリタイアメント時期に合わせて
「68歳」から少しずつ取り崩し始め、


原則【フロー】で
老後のお金を管理することが、
長続きしやすい資産管理のキモになると考えます。

(※あくまで貴方のライフプランが主人公なのです!)

 

 

そして最後になりますが、

それらの【フロー】のお金を、
退職後にどんなふうに楽しく使っていくのかは
あなたに課された『大きな宿題』なのですよ・・。

 


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カテゴリ:確定拠出年金(iDeCo・企業型)

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