たまたま見たヤフー知恵袋での質問(投資信託をたくさんの人が辞めてしまった場合、株式のように価格が下がってしまうのでしょうか?)
2024年3月9日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
頭の体操のため、
たまに『ヤフー知恵袋』を見ます。
先日、こんな主旨の質問が載っていました。
オールカントリーの投資信託が
すごくオススメされているようですが、
投資信託の元本割れやリスクについては
イマイチ説明が薄いなと感じました。
(中略)
例えば、利食いや損切りなどで
オールカントリーの投資信託をたくさんの人が辞めてしまった場合、
株式のように値段や金額って下がるんでしょうか?
他の株の運用からの利益だから関係ないのでしょうか?
最後のお言葉がけっこうポイントですね。
質問者さんは(最後のところで)
という言い方をされています。
この表現って、けっこう意味深です。
『オルカン』にしろ『S&P500』にしろ、
ファンド(投資信託)というものは、
透明な大きなフクロ です。
この大きなフクロの中に、↑
たくさんの株式を入れているのが即ち『株式ファンド』です。
先ほどの、
他の株の運用からの、
という言葉を、
に拡大解釈すれば、
「利益」と「損失」しだい。
ということが分かります。
シンプルに捉えてみましょう。
このフクロの中の ↑
たくさんの株式の株価が上がれば「ファンド価格」も上がります。
逆に、
フクロの中の
たくさんの株式の株価が下がれば「ファンド価格」も下がります。
これが株式ファンドの基本「構造」です。
他方、
ファンドを買う人より、売る人のほうが多かったとか、
ファンドを売る人より、買う人のほうが多かったよというのは、
ファンドの大きさ(純資産額)に影響するトピックです。
これは、
ファンド価格のアップダウンとは関係がありません。←ココ、重要。
仮に、
オールカントリーのファンドを買っていて、
毎月記録的な、
100億円とか200億円の『資金流入』が続いたとしても、
フクロの中の
たくさんの株式の株価が下がってしまえば「ファンド価格」は下がります。
逆に言うと、
あなたがオールカントリーのファンドを持っていて、
そのファンドから
毎月多額の『資金流出』が起こっていても、
たくさんの株式の株価が上がっていれば
「ファンド価格」は上がります。
あと、
質問者さんは
オールカントリーの投資信託が
すごくオススメされているようですが、
と述べられていますが、
今から投資信託を買うんだったら
「このファンドだよね!」みたいに、
最初から答えが決まっているような時代の雰囲気(空気)は、ちょっと怖いくらいです。
オールカントリーは(素晴らしい投資対象ですが、)株式100%のファンドですから、
株式100%の投資信託の『リスク』に順応できる人だけが購入するべきでしょう。
債券をふんだんに組入れたファンドや、
株式と債券の比率が半々のファンドや、
その他、選ぶことが出来る投資信託はたくさんあります。
下記の記事も参照していただき、じっくりファンドは選ぶべきでしょう。
〇 参照記事
『リスク耐性という補助線を引いて(はじめて)投資信託は選べます』
カテゴリ:投資信託あれこれ