インデックス投資全般

『オルカン』を買っておけばOKという理屈的な根拠が分かりません(お客様からのご質問)

2024年1月13日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

先日、コチラの記事で、
あなたが投資を始めるなら、

「どこの窓口で」
「何を買うべきか?」
「いくらの積立金額で始めるべきか?」のお話をしました。

 

たとえば、

 

「オルカン」を買っておけばOKという言説をよく耳にしますが、どうして『全世界株式型の投資信託』にこんなに支持が集まるのでしょうか?

 

 

 

 

 

「オルカン」とは
(ひと言でいえば)
ファイナルアンサー的な道具です。

 

より具体的には、
「オルカン」は
世界市場ポートフォリオを再現するツールなのです。

 

??

 

 

付け加えるなら、

「楽天・インデックス・バランス・ファンド」も、
世界市場ポートフォリオ を体現しています。

 

世界市場ポートフォリオ(株式)
世界市場ポートフォリオ(債券)の組み合わせです。

 

 

 

 

ところで、
あなたもわたしも、
『株式会社』は知っています。

 

何を隠そう、わたしは、

 

「あーあ、30年前に『任天堂』に投資ができていたらなぁ・・」

 

と思うことが今でもあります(笑)

 

 

この小さな島国(日本)でさえ、
3000社以上の株式会社が上場しているわけです。

 

「どの会社を買えば儲かるのか?」という
侃々諤々の議論は終わるところがありません。

 

それに「この会社を買おう!」と決断したりすること自体が面白いですし、ワクワクもしますね。

 

 

いっぽうで、
『ひとつの会社』を選ぶ投資は
究極の ハイ・アンド・ローの世界 でもあります。

 

 

 

 

 

少しずつ時代が下って、

個別の株ばかりを探すのではなく、

 

50も100も「株式会社」をまとめて、
『パッケージ化』して買ったりしてもいいんじゃない?

 

みたいな『発想』が生まれるようになりました。

 

 

それが投資信託です。

(英米で「投資信託」という投資の器が普及し始めたのは20世紀に入ってから。)

 

 

今述べた、

 

個別株・・「選ぶ投資」と、
投資信託・・「選ばない投資」の対比ってけっこう重要です。

 

実は歴史的に見て
「選ばない投資」も出来るようになってはじめて、投資の『間口』が広がったのです。

 

 

別視点で言えば、

 

個別株・・大きなリターンに賭ける投資。
投資信託・・リスクを制御することに重きを置く投資。とも云えます。

 

あなたはどちらのタイプですか?

 

 

 

 

 

(もうすぐ「オルカン」に近づいてきますよ(笑)

 

冷戦が終結し、
旧共産圏の国々でも次々と「株式市場」が誕生しました。

iPhoneが世界の何か国で普及しているかは知りませんが、
それに負けないくらいたくさんの国で現在、『株式市場』は存在します。

 

考えてみますと、それぞれの国で「どの株を買えば儲かるのか?」という侃々諤々のデッドヒートが繰り広げられているわけです。

 

誰もがざっくりと世界規模で
株式の「いちば」に投資ができるようになったのは(実は)つい最近のこと。

 

 

100年くらい前からの『歴史』(株式投資)を
たった7行で記せば・・、

 

昔むかし、
自国の『個別株投資』のみだった。

 

 

→ 自国の『投資信託』

→ 自国の、
株式市場の銘柄を全て再現する『投資信託』(インデックス投資)

 

 

 

 

 

→ 自国のみならず、複数の国の数多の銘柄を組入れる『投資信託』

 

→ 自国のみならず、
世界の株式市場の銘柄を
『最大公約数的』に再現する『投資信託』、全世界株式インデックスファンドの誕生。

 

 

これらの経緯の中で、
「オルカン」は生まれたのです。

 

 

 

 

 

わたしのような内気で心配性なA型の投資家が、

大きなリターンよりも、
もっと実のあるリスクの分散を!リスクの分散を!リスクの分散を!

と、『要求』に『要求』を重ねた結果、

 

一定の期待リターンのもと、もっとも効果的にリスク量を制御できるのは世界市場ポートフォリオ に投資を行うこと。

 

という認識に至りました。

 

ここに至るまで100年はかかっています(笑)

 

 

世界市場ポートフォリオ(株式)とは、
世界の株式市場の銘柄を『最大公約数的』に再現する中身のこと。

 

 

世界市場ポートフォリオ(債券)とは、
世界の債券市場の銘柄を『最大公約数的』に再現する中身のこと。

 

 

ところで、世界市場ポートフォリオ(株式)は
ふたつの要素から成り立ちます。

 

ひとつ目は「国たち」。

 

ポートフォリオ内で、
株式市場が『大きな国』は大きな比率で持ち、
株式市場が『小さな国』は小さな比率で持ちます。

 

 

二つ目は「株式たち」。

 

ポートフォリオ内で、
時価総額(企業の大きさ)が『大きな会社』は大きく持ち、
時価総額(企業の大きさ)が『小さな会社』は小さく持ちます。

 

 

 

 

 

『個別の株』を選んで買うのは、
『リスクの取り方』としていかにも原始的だ。

ここを出発点して、
市場(マーケット)を注意深く観察し、

 

 

「あれ?
今、目の前にある市場のあり様そのものを、
『金融商品』に仕立ててしまえばいいじゃないか!

 

という気づき(発想)こそが
市場ポートフォリオ = インデックス投資の「発祥」なのです。

 

 

「オルカン」を保有すれば、
世界の株式市場(47ヵ国)の銘柄を『最大公約数的』に再現します(約2800銘柄)

 

あるいは
「楽天インデックスバランスファンド」を保有すれば、

世界の株式市場(49ヵ国)の銘柄を
『最大公約数的』に再現(約9600銘柄)、

 

そして、
世界の債券市場(28通貨建て)の銘柄も、
『最大公約数的』に再現(約14000銘柄)します。

 

もちろんREITにも
世界市場ポートフォリオは存在します。

 

 

このような金融ツールを毎月100円や1000円から買えるという事実は、やはり驚愕事ではないでしょうか。

 

ちなみに以下、最新ニュースです。

 

 

 

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