リタイアメント・資産の取り崩し

【前編】投資の後半、次の8つを心得よう!

2023年11月20日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

何ごとにも「前半」と「後半」があります。
私たちの投資人生もそうです。

 

定年退職したあとも、
惰性で積立投資を続ける、

あるいは、
投資信託を持ち続けるだけでは、

資産が増えたままになります。

 

そして、

 

そのうち

 

「死んでしまいます。」

 

 

 

 

 

誰しも
資金の積み上げ(上り)をいずれは止めて、方向転換を行う必要があります。

それが『投資の後半』です。

 

投資の後半とは?

 

新たに投資資金を入れることを止め、
運用は続けながら
規則的に資金の取り崩しを行う期間のこと。

 

 

以下、『投資の後半』で
あなたが心得ておくべきこと「8つ」のことです。

準備はいいですか?

 

 

その1)
投資の真の目的はお金を使うこと。

 

これは当たり前のように聞こえますが、
言うは易く行うは難しで、困難をきわめます。

 

長年、真面目に投資を続け、
資金を積み上げることに注力すると、

お金を増やすこと自体が
「目的化」してしまうのです。

 

 

 

 

 

例えば5000万円にまで育った投資信託。

これを規則的に解約して、
お金を使っていかないと、

あなたの人生は
お金を増やしたままで終わってしまいます。

 

えっ、もっと増やしたい?

6000万円とか7000万円になったら
より安心できると思ってしまう?

 

でも、
投資信託が7000万円になったら?

 

(また)「出来れば9000万円くらいにしたいなぁ・・」と思ってしまうもの。

 

キリがない。

 

 

 

 

 

ちょっと「日本語の練習」です。

 

わたしは・自転車に乗って・イオンに行った。

 

この場合、

あなたの目的は?

 

「イオンに行く」ことです。

 

 

わたしは・お金を増やして・○○した。

 

この場合、

あなたの目的は?

「○○する」ことです。

 

 

わたしは・お金を増やして・・・
わたしは・お金を増やして・・・
わたしは・お金を増やして・・・

 

で、

文章が途切れるなんてなんだかヘンだと思いませんか?

 

 

 

 

 

その2)
投資の後半で『総資産額』は減っていくと割り切る。

 

 

あなたの「生」と「死」を想起してみてください。

 

この世に生まれる前は「無」です。
何もありません。

私たちは無から、
たまたま偶然生まれてきたわけです。

 

そして「生」をまっとうし
「死」に至り、
また「無」に還っていく。

 

 

お金も同じで、
最初は「無」の状態です。

 

子どもの頃は
自分で稼いだお金なんてゼロです。

 

20代の頃でも、
お金はぜんぜん足りませんでした。

 

 

それが、
あなたの努力と幸運が重なって

こうやって資産を増やすことが出来、

 

 

 

 

そこからお金をさまざまな方面に使って、
その価値を『具現化』させ、

最期は資産を減らして「死」を迎える。

 

それが自然な姿ではないでしょうか。

 

 

たとえば80歳時点で
デジタルの数字 84,000,000が並んでいても、

それは、
資産管理画面での
数字の羅列に過ぎません。

 

お金とは
実際に用いて 価値が生じるのです。

 

 

 

その3)
リタイアに備えて支出を見直す。

 

具体的には
現役時代の「お金の使い方」から、
リタイア後の「お金の使い方」にシフトするという意です。

 

 

 

 

 

もう見栄を張ることも、
仕事人としての支出も要らないわけです。

 

定年退職後は真の意味で
「あなた自身」に還ることになります。

 

 

要らないモノ、
締めるべきところは締める。

使うところは使うというメリハリですね。

 

この『支出の見直し』は、
家の中の所有物、仕事関係の所有物の『お片付け』と並行して行うと、効果てきめんでしょう。

 

 

その4)
お金は増やすより、使うほうが難しい。

 

仕事柄、日々これを実感します。

 

お金を増やす(資産形成)には、
そのやり方として普遍的なセオリーがあります。

 

ところが「お金を使う」は?
きわめて個別的です。

 

 

 

 

これ!という正解がありません。

 

 

お金の使い方には
あなたの本性、価値観が反映されると云えます。

 

・自分はどんな人間なのか?
・自分は地域や社会においてどんな立ち位置なのか?

地域や社会と「どんな糸」で繋がりたいのか?

・自分は死ぬまでに「何を爪跡として」遺したいのか?
・暮らしの中で「何に」自分は価値を求めているのか?

 

分からないことだらけです(悩)

 

 

 

「定年退職」を迎えるのだけれど、

 

・特にこれをやる!ということもなくて・・
・取りあえず旅行しますかね・・
・シルバー人材センターに登録しようかと・・

 

これは危うい傾向かもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

リタイアしたら「旅行」に行くというのは、
コメントとして典型例なのですが、

 

よーく考えてみますと、
ホントに旅行が好きな人は、
現役時代から旅行に行っているわけで。

 

 

逆説的にいえば、

 

66歳、
「時間」と「お金」があって、
このふたつの事象を前に、
あなたの(投資後半における)
生き方が問われるのかもしれません。

 

 

お金を使えない・・
ということは、

 

もしかすると、

あなたの「ご資産額」と
お金の使い手としての「度量」が、
釣り合っていないということなのかもしれません。

 

 

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