死亡保障が付いた投資信託、欲しいですか?
2023年5月16日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
賢い消費者になる秘訣は唯ひとつ。
2.そのニーズに合致した道具を探す
3.(そして)その道具を購入する
シンプルです(^^)
ある日、あなたは残業疲れの体を抱えて、
自宅に帰ってきました。
マンションの『郵便受け』に
次のようなチラシが入っていました。
<あくまで仮のお話(フィクション)でございます>
~ 新しいファンド発売のお知らせ♪ ~
このたび□□証券にて新発売させていただく、
ピュア発掘・日本【新】中小型株オープン は、
割安に放置されている中小型株を独自に発掘し、
皆さまに実り多いリターンをお届けすることを目指して運用を開始いたします。
日本の投資信託としては珍しく
次世代型の「マルチ金融ツール」となっております。
<その特徴は?>
〇 貴殿が当該ファンドを保有している間に
万一、不慮の事故などで死亡された場合は、
1,000万円の死亡保障をゲット!
〇 また、病気でお亡くなりになった際も
500万円の死亡保障が付きます!
こう見えても大学時代はラグビー部でフルバックだった、
和菓子が大好きな 種田(たねだ) 郁夫 まで!
あなたはこのチラシを見て、
どう思いましたか?
死亡保障なんて要らないし・・」
と思いませんでしたか。
投資信託という道具の「役割」は?
〇 投資信託・・ お金を増やすための道具です。
あなたのニーズと、寸分たがわぬ道具(投資信託)になっていますね。
生活のあらゆる場面で、
あなたのニーズに合った「道具」を、正しく選べるかどうかはとても重要なことです。
翻って、こんな仮話(フィクション)はいかがでしょう?
〇 ニーズ・・ 万一今自分が死んだら大変だから「死亡保障」を買いたいな。
あなたのニーズと、寸分たがわぬ『道具』(定期保険・収入保障保険)になっています。
では、以下は?
〇 ニーズ・・ 万一今自分が死んだら大変だから「死亡保障」を買いたいな。
寸分たがわぬ道具にはなっていないような・・。
投資信託という道具に「保障という機能」が要らないように、実は保険という道具に「貯蓄性」や「投資性」の機能も必要ありません。
あなたは例えば「ほけんの窓口」が
提案してくる保険商品に対して、
お金を増やすとか、お金を貯めるとか、そういった機能は『保険』では要りません。」と、
はっきりサラッと言えますか?
ん? ちょっと言えない?
もし、あなたがそれを言いにくくても、
別に(それは)あなたのせいではありません。
戦後、日本の保険業界は膨大な時間とコストを掛けて、
『お金を増やすにも、万が一の保障にも「保険」があれば、大丈夫です。』という一大マーケティングを繰り広げてきたわけですから。
わたしだって、20代の頃は終身保険に入っていましたし(汗)
ふつうの生活者にとって、
お金の管理で重要なことは『適材適所』です。
〇 お金を増やしたいなら? (投資信託を。)
〇 クルマに乗って万一の補償を得るには?(自動車保険を。)
〇 自分が死んだ場合の「死亡保障」は?(定期保険や収入保障保険を。)
実は万一の保障(補償)を買えるのは、保険という道具だけです。
そういう意味で、この役割は尊いものです。
でも、それで「終わり」なのです。
〇 ニーズ・・ お金を増やしたい「投資信託」
〇 ニーズ・・ 万一の保障(補償)に備えたい「保険」
上記を、ヘンに「組み合わせよう」とすると、
金融機関に多大な手数料を支払う羽目になります。