NISA活用法

シンNISAを10メートル『深掘り』してみよう!(逆説編)シンNISAが始まると、個別株の投資家が投資信託に目覚める?

2023年2月17日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

先日の記事
シンNISAの一大特徴を申し上げました。

それは、

 

シンNISAでは
『つみたて投資枠』だけで一人あたり1800万円の投資枠がある。

 

ということです。

 

シンNISAのメインはあくまで『つみたて投資枠』であり、

 

もし「望む人」がいれば、
「つみたて投資枠」という海の中に、
一部『成長投資枠』というスペースを作ったのでどうぞ・・。

 

という主旨なのです。

 

 

でも、です。

物事を深く知るためには、
多元的な視点が必要です。

 

 

今日は来年から始まる「シンNISA」の中で、

「ワタシ、『成長投資枠』のみに投資するの!」という佐々木さん(仮名)にスポットライトを当ててみましょう。

 

 

 

 

佐々木さんは「個別株式」に投資をして12年になります。

今度のシンNISAも、
どんな銘柄を買おうか今から楽しみにしています。

 

ここで深掘り!!

 

 

 

シンNISAでは上場株式は
『成長投資枠』に当てはまります。

残念ながら『つみたて投資枠』では購入することは出来ません。

 

ということは?

 

 

 

 

上記図表にある通り、
佐々木さんの『投資枠』はマックス1200万円なのです。

 

佐々木さんはバリュー株の投資家です。

ほんらい的な企業価値よりも
株価が安値に放置されている株式を買って、
中長期的に保有する投資スタイルです。

 

ですので、
同じ株式を5年も6年も持ち続けることが珍しくありません。

 

あっ、佐々木さんも
シンNISAの投資枠の『復活』についてはよく知っていますよ。

 

例えば2030年に
(シンNISAで)Bという株を売却した際、
その元本部分が100万円だったら、
翌31年に100万円分の投資枠が『復活』するわけです。

 

これは有り難いですね。

 

 

 

 

ところで佐々木さんは
シンNISAを使い続ける中であることに気付きます。

 

 

 

「・・あと600万円分、枠があるんだなぁ」

 

 

 

そう『つみたて投資枠』のことです。

 

もし『つみたて投資の枠』も用いれば、
佐々木さんはあと600万円分、
「非課税」で投資を行うことが可能になります。

 

 

 

 

でもこれまで佐々木さんは
『つみたて投資枠』に採用されている
投資信託やETFに全く関心がありませんでした。

 

理由は明快です。

 

面白くなさそうだから!

 

ちなみに「積立投資」もしたことがありません。

 

 

 

それでも、
せっかく『投資枠』があるのに使わずにいるのは「もったいない」と感じ始め、
2026年あたりから、ちょっぴり『つみたて投資枠』も使おうと佐々木さんは思ったのです。

 

 

それで『つみたて投資枠』で
どんな商品が買えるのだろうと調べていくと・・、

 

 

 

 

意外にも、

日経平均株価、
米国株式 S&P500との連動を目指すファンドや、

 

日本株式・Jリートバランスファンドや、
日本・先進国・新興国の株式に「等分」で投資を行う
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) や、

 

日本株のアクティブファンド
コモンズ30ファンドや、

セゾン資産形成の達人ファンドや
野村インデックスファンド・米国株式配当貴族なども、

シンNISAの『つみたて投資枠』で買えることを知ります。

 

 

あれ? 意外と面白いかも・・。

 

 

それに、
ファンド(投資信託)というのは
たくさんの銘柄に分散させているから、

 

 

ワタシの個別株投資を
「日本海」での漁(投資)とすると、

 

投資信託って
「瀬戸内海」でゆったり漁(投資)をする感じがする・・

 

 

と佐々木さんは思ったのです。

 

 

 

 

 

・・妄想ここまで。・・

 

 

繰り返しですが、
シンNISAの本質は「つみたて投資枠」であり、

その「つみたて投資枠」という海の中に、
一部『成長投資枠』というスペースを作っています。

 

しかしよく考えてみますと、

『成長投資枠』でしか買えない個別株式を嗜好する投資家のほうが人数としては、投資信託の愛好者よりも(まだ)ずっと多いわけです。

 

 

仮に、です。

シンNISA『成長投資枠』で
個別株を保有している人の、10人のうち2人でも、

 

「つみたて投資枠」の非課税部分 600万円 に魅力を感じて、それが『きっかけ』で投資信託を積立投資するようになれば、
逆説的ですが、
投資信託の保有者が増えることになります。

 

 

これが(意外な)
シンNISAがもたらす副次効果であるとわたしは推察します。

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