NISA制度、(今度こそ)生きている限り非課税になりそう?
2022年11月26日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
今回は大きな果実が
空から降ってくるかもしれません。
岸田文雄首相は25日、新しい資本主義実現会議の分科会で「一般NISAとつみたてNISAの双方の恒久化を実施する。金融商品から得た利益が非課税となる期間を無期限化する」と表明した。
これは、
NISA制度そのものの恒久化と、
非課税期間の恒久化の表明に他なりません。
税制改正の中身自体は
自民党税制調査会による
『令和5年度与党税制改正大綱』を待つ必要がありますが、
(12月半ばに決定予定。)
今回は実現可能性が高そうです。
(なにしろ総理大臣が言明しているくらいですから!)
もしもNISA制度が恒久化されたら、
「これは英断だ!」
という印象を抱く人もいるでしょうが、
実は、
制度の恒久化も非課税期間の無期限化も、
NISAのモデルとなった
本家イギリスの「ISA制度」の、
2008年の改正に倣っているに過ぎません。
そもそも、
非課税期間が5年とか、20年というふうに『期間が限られる』のは、資産形成のインフラとして馴染みません。
そしてNISA制度そのものが『時限的』である限り、関心を持つ人も限られてしまうのです。
投資可能期間が『10年間のみ』だったのです。
その後2008年に制度改正が行われ、
現在ISA制度の主軸である『株式ISA』の年間投資上限額は「2万ポンド」にまで引き上げられています。
(日本円にして年間約336万円。2022年11月26日時点)
・生きている限り「非課税」
・いつ売却しても「非課税」
これならシンプルで分かりやすいですね。
23歳の人のライフプランにも、
あるいは57歳の人のライフプランにも無理なく当てはまります。
上記が日本のNISA制度で実現すれば、
資産運用するなら、
「まずNISAという枠を用いましょう!」が合言葉になるかもしれません。
『情報ライブ ミヤネ屋』でも度々NISA制度が紹介されることになるでしょう。
自民党税制調査会の議論では、
『年間の投資上限額』をどの程度引き上げるのかが焦点となりそうです。
もちろん上記も非常に大切でしょう。
が、
わたしがより重要と考えるのは、
実はNISA制度の『年齢枠の撤廃』です。
成人(18歳以上)しかNISA制度を使えない。を改正して、ゼロ歳から使える。に改めるべきでしょう。
「非課税優遇制度」においてより重要なのは、
非課税期間の長さなのです。 ⇒「ゼロ歳」から「死ぬまで」
「揺りかご」から「墓場」までNISA制度が利用できれば、生涯非課税投資 が実現します。
この時はじめてNISAは新たなカルチャーとして国民に根付くことになるでしょう。
〇 関連記事『生涯投資の誕生!』
(記事内の「未成年口座(特定口座)」を「つみたてNISA」に置き換えて読んでみてください)
カテゴリ:NISA活用法