投資信託あれこれ

ファンドの『総口数』が増える → 資金流入が続いている証し

2022年10月10日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

投資信託ってちょっと分かりづらい所があります。

何が分かりづらいかというと、
投資信託の『時価』の計算方法です。



ファンドの値段(基準価格)は毎日変わりますので、途中経過は忘れて「最新の価格」だけを気にしてください。

あとは、
これまで買ってきた『口数』の合計です。

(あなたがトータルで保有する口数ですね)

 

たとえば、すでに30ヶ月積み立てを続けていれば、30回に渡って『口数』を積み上げているはずです。

 

つまり、

・ファンドの基準価格は常に変わりますが、
一度稼いだ口数は(売らない限り)減りません。


そして今の時点の
あなたの投資信託の『評価額』は?

【持っている口数】×【投資信託の価格】です。
(※ 実際は10,000で割る必要あり)

 


「トータル口数」×「ファンドの最新価格」なのです。



次にこの『トータルの口数』を
ちょっと拡大解釈してみましょう。

仮に今、ABCファンドを保有する人が53,000人いるとします。

 

 

 

 

それらの人が【持っている口数】を全部合わせると、その投資信託の『総口数』(受益権総口数)となります。

53,000人を『総体』として見た場合、

ABCファンドをこの先「売る人」もいれば、
積立を通じて「買い増す人」もいますね。

 

 

ということは・・?
『総口数』もアップダウンするわけです。

 

 

ざっくりのイメージですが、

ファンドの「解約」のほうが「買い付け」よりも多いと、『総口数』は減ります。

逆に、
ファンドの「買い付け」のほうが「解約」より多いと、『総口数』は増えます。

 

つまり、
『総口数』の増減は、
ファンドへの純資金流入、純資金流出の「バロメーター」であるわけです。

 

 

不思議なことに、投資信託の基本情報では、この『総口数』(受益権総口数)の情報があまり重要視されていません。

 

ちょっと「具体例」を挙げてみましょう。

例えば、運用報告書(全体版)を時系列で見れば、『総口数』の推移はわかります。

以下、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドから引用した画像です。)



 

画像元:運用報告書(全体版)2021年01月20日

 

 

画像元:運用報告書(全体版)2022年01月25日

 

 

この『受益権総口数』の増加
= 資金の「純流入」の継続こそ、

当該ファンドが、ファンド保有者から支持されている『証し』ではないでしょうか?
換言すれば、ファンドがこの先長く元気で存在してくれる、もっとも現実的な『物差し』でもあるわけです。

 

 


わたしが見た限りでは、『総口数の推移』をグラフで示してくれているのは「さわかみファンド」くらいでした。

 


画像元:さわかみファンド「月次レポート」

 

 

あっ、もちろん、
ファンドの『純資産額』(純資産総額)が増えることも重要ですよ。

(大切な「物差し」です)

 

しかし『純資産額』は、
たとえ資金の【純流入】が続かなくても、

 

ファンドが組み入れる株式の価格(株価)が上昇することで、「増える」という側面もあります。



ファンド保有者から真に支持されているか否かは、『総口数の推移』を見ることではじめて分かるのです。

ぜひともモーニングスターさんあたりに、
ファンドの『総口数増加率のランキング』あるいは、
『総口数減少率ランキング』などの指標を作って欲しいなあと思います。

カテゴリ:投資信託あれこれ

おすすめの記事