投資信託あれこれ, 確定拠出年金(iDeCo・企業型)

融通が利かないから、投資信託は素晴らしい

2022年8月26日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

本日は「すべすべ銀行」さんのツイートから。

 

 

フム。
何度も頷いてしまいましたよ。

 

 

わたしは
融通が利かないからこそ、
投資信託は「長期投資」に向いているのだと思います。

 

 

今、「iDeCo」も「企業型DC」でも、

リスク資産の組入れは
『投資信託』のみのはずです。

「個別株」はもちろんラインナップにはありません。

 

「ETF」も確定拠出年金のラインナップに
入れても別にOKだと思いますが、

制度と商品の相性は決して良いとは言えません(つみたてNISAでは若干ETFがラインナップされていますが・・)

 

 

 

 

 

ETFの場合、

市場が開いている間は
・「市場価格」が付き、そしてそれが「変動」します。

また、
・指値で注文することも、成行で注文することも可能です。

 

要は
『機動性』に長けているのです。

これはこれで素晴らしい長所でしょう。

 

しかし、例えば
確定拠出年金という制度設計の中で、
商品の『機動性』が必要かと言われると、別に必要ないわけです。

 

 

また、資金の出し入れについて、
「大いなる自由度」が必要かと問われれば、それも別に必要ないわけで・・。

 

なぜなら『確定拠出年金』とは、

 

遠い未来の、
リタイアを迎えた時のための「私的年金制度」であり、
それゆえに60歳まで
お金を引き出すことが出来ないわけです。

 

まさに融通が利かず、自由が制限されています。

 

 

こういう制度の下では、
のんびりゆったり
長期航海するのに適した道具のほうがベターであるはずです。

 

 

 

 

実際、相談者さまの資産を詳察していますと、

「特定口座」で保有するファンドに比べて、
「確定拠出年金」のファンドのほうが成績が良かったりします。

 

えっ!

 

 

 

それは、
別に選んでいる投資信託が違っているわけではなく、

 

単純に、
確定拠出年金のほうが
ファンドを「放ったらかしにする」傾向が顕著であるためです。

 

 

「特定口座」と比較しますと、
そもそもログインする回数が違います。

 

 

例えば一例ですが、

わたしは
楽天証券(特定口座)より、
楽天証券(iDeCo口座)に

より頻繁にログインするよ。という人をあまり聞いたことがありません。

 

 

またイデコ口座と比べれば、

企業型DCの口座には、
もっと稀にしかログインしない人が多いのではないでしょうか・・。

 

 

 

 

 

そもそも、
投資の「窓口」と距離感がある・・・ということは、
長期投資家にとっては良いことです。

 

それだけ、
余計なファンドの入れ替えをしない、

大きく儲かったからといって
ファンドの利益確定をしない、

大きなマイナスになったからといって
ファンドの損切りをしない、

 

つまりいちいち気にせずに、
のんびり長~く付き合う。

そういう『メンタリティ』が生まれやすいわけです。

 

これこそ、特定口座での運用において見習わないといけない点でしょう。

 

 

iDeCo口座」と「特定口座」の比較では、

「イデコでは気にせず、放ったらかしに出来ているんじゃありませんか?(特定口座ではどうですか?)」とお声掛けすることがあります。

 

融通が利かない投資信託の特性は、長期投資と相性が良いのです。

 

それでコストの低い投資信託(インデックスファンド)に多くの支持が集まっているわけですね。

 

 

カテゴリ:投資信託あれこれ, 確定拠出年金(iDeCo・企業型)

おすすめの記事