バランスファンドは鋼のハートを持ちます
2022年5月26日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
今日は
「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」をご紹介しましょう。
この投資信託は、
株式70%:債券30%の資産配分(固定)を持つバランスファンドです。
実際は、バンガードの「全世界株式ETF」を7割、
バンガードの「全世界債券インデックスファンド」を3割買い付ける、ファンド・オブ・ファンズ形式のファンドです(債券部分は為替ヘッジ有り)
ところで株式100%のファンドと、
(債券を30%含んだ)バランスファンド、
「そんなに違いってあるの?」と思われるかもしれません。
実は『けっこう違います』。
株式市場が好調な時は、
目に見えて良好なリターン(数字)が見て取れますから、
初心者も含め、株式100%のファンドに人気が集まりやすくなります。
換言すれば、
投資家のリスク耐性を超えた「ファンド選び」をしてしまいがちになるのです。
では、マーケットが下降局面になればどうでしょう?
厳しいリターンの数字が並び始めると、
投資家は不確実性(リスク)を上手くコントロールすることに目を向けるようになります。
株式100%より、少しマイルドな値動きを希求する人も増えてくるわけです。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)は、
―以後「楽バラ・株式」と表記―
リーマンショック級の暴落に万一見舞われた場合、
「マイナス40%」程度になる可能性があると考えられます。
株式ファンドのみを保有するより、
債券を含んだ資産配分なら「より長く」「同じ姿勢」を保てそうだな・・。
そう考えるとやはり、
株式70%:債券30%と、株式100%は「別世界」なのです。
「固定化」するバランスファンドには、一体どんなメリットがあるのでしょうか?
一例ですが、
あなたが今、2つのファンドを自身で組み合わせているとしましょう。
債券ファンド30% です。
株式市場が高騰!! → 自然と「保有比率」にズレが生じます。
例えば、
株式ファンド80%
債券ファンド20% のように変形したとしましょう。
この場合、自身で保有比率を元に戻す(リ・バランスする)必要がありますが、人はなかなか行動が変えられません(株式市場は上がり続けていますし・・w)
結果、80%:20%のまま漫然と2つのファンドを持ち続けます。
しかし「楽バラ・株式」の形(バランスファンド)で保有すれば、株式70%:債券30%を維持するのが仕事ですから、
逆の場合はどうでしょう?
2つのファンドを自身で保有していて、
株式市場が下落、下落!! → 自然と「保有比率」にズレが生じます。
株式ファンド70%:債券ファンド30%の保有比率が、
例えば株式55%:債券45% のように変化したとしましょう。
こちらも投資家の慣性が働いて、漫然と同じ姿勢を続けてしまいます。
しかし「楽天バラ・株式」なら、
株式が下落するにつれ、
株式の購入割合を増やして株式:債券 = 70:30を堅持してくれます。
つまり?
これがバランスファンドのメリットです。
感情が揺らぐ人間と違って、
バランスファンドは鋼のハートで補正を行ってくれます。頼もしいですね(^^)
〇 関連記事です。
『カンさん。楽天・インデックス・バランス・ファンドの「債券部分」ってどうなっているんですか?』
カテゴリ:バランスファンド