投資信託あれこれ

マザーファンド方式が苦手な人は、セブンのシュークリーム工場をイメージしましょう

2022年5月20日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

『たわらノーロード 先進国株式』の目論見書(投資信託説明書)を見ると、「マザーファンド」という言葉が出てきます。

 

 

 

~マザーファンドへの投資を通じて~

と書かれていますね。

 

昨今は
新たに設定される投資信託の多くが『マザーファンド方式』を採用しています。

この、投資信託の「製造法」には、
私たち消費者にも便益があります。

また、商品の提供側(運用会社)にもたいへん便利なしくみです。

 

ただ、その【本質】が
なかなかイメージしづらいので、

今日はセブンイレブンの店舗で、

 

「ぼく、シュークリーム買うんだ!」

 

 

 

 

と(ちょっと)想像してみてください。

 

セブンのシュークリームは、
各店舗ごとで作っているわけではなく、
郊外の大きな工場で大規模に作られています。

例えばこんな工場!

 

 

(上記を『セブン工場』としましょう)

 

 

あなたが松戸市に住んでいて、
「セブン松戸駅前店」で
シュークリームを買ったとしても、

「赤羽南1丁目店」で買ったとしても、
お仕事帰りに、
「練馬光が丘3丁目店」で買っても、

すべてのシュークリームは、
『セブン工場』で作られており、

その中身と味は「まったく同じ」です。

 

マザーファンド方式の
投資信託を買うあなたは、

たとえば、
「赤羽南1丁目店」で
シュークリームを買っているようなものです。

 

実際にシュークリームを
作っているのは?

 

郊外の『セブン工場』!

 

 

 

実は、この『セブン工場』に当てはまるのが、投資信託でいうところの「マザーファンド」なのです。
※ 実際に膨大な数の株式や債券を買い付け、投資信託を製造している所です。

 

シュークリームというのは
たくさん製造すればするほど、
一個あたりのシュークリーム単価が安くなります。

 

同じように、
「マザーファンド」もその規模(純資産額)が大きければ大きいほど、

例えば同じ「MSCIコクサイ指数」との連動を目指すファンドでも、コストを抑えやすくなるわけです。

 

しかも、
シュークリームの場合、
仮に500の店舗に製品を届けるためにはそれなりのコストがかかりますが、

投資信託は別に
【配達】するわけではないので(笑)

 

『各店舗』
(= 投資信託でいうところの流通チャネルの数)が多くなっても、コストがそうかさばるわけではありません。

 

例えばあなたが「りそな銀行」で買った、マザーファンド方式の先進国株式ファンドは、

(実は)【マザー】のほうではなく、
【ベビーファンド】と呼ばれます。

 

 

そして、
【ベビーファンド】そのものは、膨大な数の株式を自ら買い付けるわけではなく、実は【マザーファンド】の『有価証券』を買っているのです。

 

あるいは、
ソニーにお勤めの人が、企業型DCの中から選んだマザーファンド方式の先進国株式ファンドも【マザー】ではなく、


ひとつの【ベビーファンド】なのです。

 

 

 

あるいはこちらのように、
同じ『外国債券ファンド』でも

「毎月決算型」と
「年2回決算型」の2種類あるタイプがありますが、

これらも『マザーファンド方式』を採用しています。

 

 

上記に加え「年3回決算型」「年4回決算型」「年6回決算型」というふうに、ベビーファンドの数を増やしても、大元の運用は【マザー】でやりますから、特別コストがかさんでしまうわけではありません。

 

【ファンド製造工場】(マザーファンド)が大きくてしっかりしていれば、たとえ流通チャネルが増えたとしても、『ベビーファンド』を複製するだけでよいわけです。

これからの投資信託は基本「マザーファンド方式」なのだと理解しましょう。

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