100年ライフプラン

人生をリセットさせるチャンスになるかもしれないコロナ禍について

2021年10月16日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

一昨日の記事でわたしはこう述べました。

 


コロナ禍は、
私たちの思考を
強制的に歪めました。

 

「コロナ疲れ」が出るのはこれからだと肝に銘じておきましょう。

 

思考を強制的に歪められた、とは、
ことばを換えると、
私たちの脳が「揺さぶられた」ということ。

 

コロナ禍による中期的な影響は
失業者が増えるとか、自殺者が増えるとか、
国の借金が増えて「コロナ復興税」が創設されるとか、

そういう表層的なことを指すのではありません。

 

本質的な影響は、
あなたやわたしの『内部』に起こり得ます。

 

 

スタンフォード大学の
デイヴィッド・イーグルマン非常勤教授は、

新型コロナウイルスが脳に与える影響を、
神経科学者の立場からこう語っています。

 

―私たちは
このパンデミックの中で新しいことをしたり、
新しい方法を見つけたりするために、

 

脳に課題を与え続けてきました。

 

もし2020年を経験していなかったら、
私たちは今も古い世界の内部モデルを持ったままでしょうし、

 

脳に無理をさせて
今の状況のような変化をさせることもなかったでしょう。―

 

たしかにそうですね。

 

コロナのような危機的状況が、
私たちに「方向転換」を強いたと云えます。

つまり『脳に無理をさせた』わけです。

それによって私たちは
有形無形のストレスを抱えることになりました。

 

しかし、別の視点に立てば、
不意打ちの「揺さぶり」があったればこそ、
脳は柔らかく活性化された面もあるわけです。

 

 

1年半が経ってみて、いかがですか・・?

 

コロナという災禍は
あなたに、
半ば強制的に「余白」を発生させてはいませんか?

 

「余白」?
これから先『自分がどこに向かって、何をしていくのか?』というスペースの広さのことです。

 

 

ちょうど昨日(金曜日)
モーニングサテライトを観ていましたら、
大量退職時代(The Great Resignation)という言葉が紹介されていました。

コロナを経て、
リモートワークを経験して、アメリカでは「もうオフィスには戻りたくない」という人が大勢いるのだそう。

 

 

自身のキャリアについて
働き方について、
一度リセットし、転職することや起業することを考える人が増えているそうです。

 

ついでに言えば米国では
「労働参加率」がコロナ以前になかなか戻っていないのですが、

その理由のひとつとして、
自分の生き方、働き方を再考する人が一定割合おられるからではないでしょうか。

 

ウォール・ストリート・ジャーナル
米で離職者が過去最多 何が起きているのか
~今年4月~8月に2000万人近い労働者が自発的に離職~

 

 

また、家族との関係も濃淡あり、です。

コロナ禍で共に過ごす時間が増え、
お互いの有難さと役割を再認識し、
家族のきずなが深まった人がいるいっぽうで、

家族との時間が(閉ざされた空間内で)増えたため、
互いの嫌な面が際立ってしまい、ぎすぎすした関係に陥ってしまう・・。

 

いずれにしても、
2020年にコロナが起きなければ、
このような『心境』には至らなかったわけで・・。

 

 

やがて新型コロナウイルスが終息すれば、

私たちの脳はまた
「従前の時間」「かつてのリズム」に、見事に適応してしまうことでしょう。

ちょっと待った!

 

ハイ、心の中で


と叫んでみてください。

 

 

脳に無理をさせ、
今、柔らかくなっている状態だからこそ、

自分のこれからを真摯に捉え、
「生き方(暮らし方)を描き直すチャンス」だと思いませんか?

リセットできる機会なんて人生の中で
そうそうあるわけではありません。

 

前出のイーグルマン氏のことばです。

 

―脳は固定化されているのではなく
柔軟性に満ちていて、

 

柔軟性を促すためには
自分のスキルを新しい方法で使うことが助けになるといいます。―

 

 

仮にコロナが発生していなければ、
思い至ることがなかった
あなたの気持ちの『奥深い部分』を、

恐れず、どうぞ押し広げてみてください。

『本当は、自分は○○を求めているのでは・・』
と思い至った部分があれば、
そこを、勇気を持って掘り下げてみましょう。

 

このコロナ禍で
はじめて「今までの自分」を体系的に振り返った人もいると思います。

 

自分の棚卸しをして、自身をリセットしてみる。

 

当クリニックのお客様は
40代~50代前半の方がもっとも多いのですが、
まさに人生の『折り返し点』に掛かろうとする中で、

コロナという不意打ちを千載一遇の「機会」と捉えてみませんか?

 

私たちは自分を揺さぶり、
それによって新たな道を見つけ出し、
まだ見たこともない景色を見る、潜在のチカラを持っています。

昨今のFIREムーブメントも、パンデミックと密接に関わっていると思う今日この頃です・・。

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