つみたてNISA

iDeCoは運用資産を持ち運べますが、つみたてNISAはそれが出来ません

2021年4月24日


こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

iDeCoとつみたてNISAの違いで
意外と知られていないのが、
資産の『持ち運び』ができるか否か。

これを、ポータビリティ(portability)と云います。

 

iDeCoは確定拠出年金のひとつです。

したがって
企業型の確定拠出年金のほうで積み立てた資産を、
(いったん現金化はしないといけないのですが、)
そのままiDeCoへ『持ち運ぶ』ことができます。

 

一例)企業型DC(運用資産230万円)→ iDeCoへ。

 

 

では、つみたてNISAはどうでしょう?

つみたてNISAはNISA制度のひとつですが、
『一般NISA』で積み上げた資産を、
つみたてNISAに『持ち運ぶ』ことは出来ません。

 

× 一般NISA(運用資産180万円)→ つみたてNISA

 

逆に
つみたてNISAで積み立てた資産を、
一般NISAに『持ち運ぶ』ことも出来ません。

同じNISA制度でありながら、
それぞれ別個の制度設計になっているためですね。

 

ちょっと脱線します。

運用相談でよくいただく質問なのですが、

 

「一般NISA」から「つみたてNISA」に移行する際に、
『一般NISAで保有する商品は全部売ってしまわないといけない!』と思い込んでいる人がけっこう多いのです。

 

そんなことはありません・・。

2022年からつみたてNISAに移行したとしても、
従前の一般NISAで保有する商品は、

 

1.5年の非課税期間内で売ってもいいですし、
2.特定口座に移行させ、持ち続けることも出来ます。

 

ここは、
一般NISAとつみたてNISAが
別個の設計になっているのを逆に利用して、

つみたてNISAに移行したとしても、

従前に一般NISAで持っていた商品は『特定口座』に移行させ、
そのまま持ち続けたほうがよいと考えます。

 

(今後は『つみたてNISA』がメインで残高が増えていくわけですから、一般NISAは(非課税にとらわれ過ぎず)特定口座に移して、良い意味で放ったらかしにしておくのがよいと考えます。)

 

 

ところで、確定拠出年金ですが、
制度の大きな改正が来年(22年)10月に実施されます。

 

企業型の確定拠出年金加入者が
もれなくiDeCoにも加入できるようになるのです。
(※ただし「マッチング拠出」を選択しない場合)

 

これまで
iDeCoと企業型DCは
仲がよくない親戚みたいな感じでしたが、

これを機にiDeCo、企業型DCという『小異』を超えて、
「確定拠出年金という大きな器」
両制度を入れ直そうという意図が見て取れます。

 

 

いっぽう、残念ながらNISA制度のほうでは
そのような『大局観の提示』は見られません。

 

(わたしは一般NISAを廃止、
つみたてNISAを拡張させ存続させるが、
資産形成層にとってはベストの選択だと思っています。つみたてNISAの拡張とは、非課税期間の恒久化と、年間投資限度額の積み増しを指します)。

 

 

さて、話の矛先を変えましょう。

次は『窓口の変更』についてです。

iDeCoでは窓口となる金融機関のことを
『運営管理機関』と呼びます。

 

たとえば
楽天証券でiDeCoをやっていた人が、
マネックス証券にiDeCoを移したいとします。
もちろんこれは可能です。)

 

 

 

移行にそれなりに時間がかかり(2、3ヵ月)
運用資産をいったん『現金化』しないといけないハンデはありますが、

 

一例)iDeCo 楽天証券(運用資産230万円)→ iDeCo マネックス証券へ

 

はできるわけです。

 

いっぽう「つみたてNISA」はどうでしょう?

『SBI証券』でつみたてNISAをやっていた人が、
『楽天証券』につみたてNISA口座を移すことは出来ます。

楽天証券の
『NISA口座金融機関変更方法のご案内』のページから引用してみますと・・。

 

現在NISA口座をお持ちの金融機関より
「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」の取得が必要です。

提出書類は原本のみ有効です。
なお、当年一度でもNISA枠を使用すると、
その年の10月以降でないと変更手続きができませんのでご注意ください。

 

上記ケースの場合、

SBI証券で積み上げた資産(つみたてNISA)は、
楽天証券(つみたてNISA)に『持っていくこと』は出来ないのです。

 

2022年からは
楽天証券でつみたてNISAを始めたとしても、

たとえば2019年、20年、21年と、
SBI証券でつみたてNISAに投資をしていれば、

その運用残高は
あくまでSBI証券での管理となります。

ここ、伝わっていますか?)

 

つまり、つみたてNISAでは
何度も何度も「窓口」を変えてしまうと、
資産管理が限りなく複雑になってしまうということ・・。

 

『資産が持ち運べない』デメリットがつみたてNISAにはあるため、最初の窓口(金融機関)選びがたいへん重要になるわけです。

 

 

最後に、
以下モーニングスター『つみたてNISA総合ガイド』からの画像ですが、

 

つみたてNISAの『取扱い本数』においては「上位6強」が鮮明です。

わたしはSMBC日興証券は評価しませんので、
上位『5社』の中から
つみたてNISAの口座を選んでおけば、あとから慌てたりすることはまずないでしょう・・。

 

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