『世界・時価総額トップ15』の企業変遷から分かること
2020年10月5日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
株式取引の原始の姿って、
「魚の卸売市場」に近かったのではないでしょうか。
「さかな」の代わりに、
「○○株式会社」と書かれた「紙(株券)」が置いてあって、
売り主が何か板(ボード)のようなものに
『希望価格』を書き、
その周りにはたくさんの人がいるのですが、
買い主になりたい人はその「紙(株券)」の前に来て、
『希望価格』をまた板に書くわけです。
そこには仲介人(証券会社の原始)の姿も見えます。
「はい、ABC株式会社。売値希望、一株 26セント。」
はい、買いは?買いは?
仲介人は複数の板(ボード)を瞬時に見比べ、
「はい、そちらの26.7セントで売買成立!」
そして「売り主、買い主は向こうの部屋で証書を巻いてね!」と叫びます。
株式投資の歴史の99%は、
『何かを選び切る投資』でした。
どの銘柄をいくらで買うか。
持っている銘柄をいくらで売るのか。
その幾何学模様が「市場の姿」そのものだったのです。
それは人気投票であり、
予想のゲームであり、
人間の駆け引きでもあり、
(少し先の未来を見極める)
目利きが要求される世界でした。
ところで株式会社の大きさは『時価総額』、
「株価」×「発行済み株数」という物差しで計ります。
射幸心に煽られた人は
期待という香辛料に引き寄せられ、
時価総額がまだまだ小さな会社を大胆に買ったりします。
また別の人は、
時価総額の大きな会社こそ更に伸びるんだと息巻いて、
自分の懐からまとまったお金を取り出したりします。
最初は世界で10社、20社くらいだった株式会社ですが、
今では上場する会社だけでも世界中で何十万社を数えます。
投資家が普遍的に見る夢は同じ。それは、
「自分こそが、ダイヤモンドの原石を見つけ出し、
その株を保有することで億万長者になるんだ!」という夢です。
以下、1993年から2019年まで
世界の『時価総額トップ15』の企業が、
どんなふうに移り変わっているかが一目瞭然で分かる『動画』です。
(たった6分です。時間がある人は、ぜひ見てみてください!)
日本の企業では1990年代に「トヨタ自動車」がトップ10にランクインし、
その後2006年、2007年とトップ15に返り咲きますが、その後フェイドアウトします。
(また2005年くらいから、少しずつ中国の企業が顔を出し始めます)
アップルがトップ10に顔を出すのは2010年頃です。
グーグルがトップ10に顔を出すのは2012年頃。
そして、アマゾンがトップ10に顔を出すのは2015年になってから・・。
この動画はたまたま2019年の9月で「ジ・エンド」になっていますが、
株式市場は今年も、
2025年も2030年も、そして2050年も「稼働し続ける」わけです。
それは「変遷を続ける」ことではないでしょうか。
そしてその、ダイナミックな変遷を内包するのが「インデックス投資」なのです。
(少なくともわたしはこの動画を繰り返す見ることで、その思いを強くした次第です。)
株式投資の歴史において、
ほんのつい先日登場した「インデックス投資」が、
これまでの「何かを選ぶ投資」と本質的に異なることがお分かりいただけますでしょうか?
結論!
あなたは全世界株式インデックスファンドを持ち続けることで、
株式市場の『変化そのもの』を購入できるのです。
〇 こんな記事も書いています。
【アメリカ株式を選ぶべき(それとも)全世界株式を選ぶべき?】
カテゴリ:インデックス投資全般