サイト上で過去の『運用レポート』をもっとも網羅的に掲載してくれている運用会社はどこだ!?
2020年7月25日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
「投資信託でもっとも重要な情報源は?」と聞かれたら、
わたしは迷わず『月次運用レポート』と答えます。
ファンドの基礎情報、そして
実際の運用の中身を知ることができるためです。
でも、です。
たとえば野村アセットマネジメントのWebサイトでは、
「最新の運用レポート」しか見ることが出来ません。
具体例)野村インド株投資
これってどうなのでしょう?
その『投資対象』のすべて、
―ここでは過去の運用の履歴、中身の変化もろもろ― を含めて、「すべて知りたい!」と思ってもなんら不思議ではないはず。
ということで、
過去の「運用レポート」を
もっとも網羅的に載せてくれている運用会社はどこだ!?をわたしなりに調べてみました。
たとえば、
〇『ありがとう投信』は
過去5年分遡って「月次レポート」を掲載しています。
画像元:ありがとう投信
(ここの運用レポートは可愛いイラスト付きですw)
〇 三菱UFJ国際投信は
過去1年分の月報(運用レポート)を掲載しています。
具体例)eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
〇 フィデリティ投信も同じく過去1年分を掲載。
具体例)フィデリティ・欧州株・ファンド
「運用レポート」を↑クリックしてみてください。
〇 またセゾン投信も
具体例)セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
過去1年分の運用レポートを掲載しています。
(ちなみに運用報告書は全期について載せています)
〇 次に、ニッセイアセットマネジメントです。
具体例)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドでは、
運用レポート掲載は過去4ヵ月分でした。
〇 三井住友DSアセットマネジメント、
具体例)グローバル好配当株オープンは「過去3ヵ月分」でした。
(運用報告書は過去5年遡って閲覧できるのに・・)
もっとも網羅的に運用レポートを掲載していたのは『ひふみ投信』です。
〇「運用レポート一覧」
右側の「表示対象」のタブをクリックすれば、
運用開始時の2008年から時系列で全運用レポートを見ることができます。
たとえば・・。
2008年10月度の運用レポートより。
画像元:ひふみ投信(2008年10月度運用レポート)
そして今・・。
画像元:ひふみ投信(2020年6月度運用レポート)
運用レポートが時系列で全て見られるというのはスゴイこと。
それにしても、
「これが同じファンドか」と思えるくらい、中身は大きく変遷しています。
まず運用の途中で運用責任者の交代がありました。
組み入れの銘柄数も大きく変化しています。
そして今では海外の株式も組み入れています。
これって悪いこと?
いいえ。必ずしもそうではありません。
『世の中の変化』に、
いかに先入観なく追随できるかが問われるわけです。
そういう観点でいえば、
ひふみ投信はまさに変化を嗅ぎ取り、
その変化を体現してきた投資信託と云えるでしょう。
私たち消費者からすれば、
「アクティブファンド」を購入するとは、
その運用会社の
その運用チームの、
世の中の変化に対する『行動センス』にお金を託すということなのです。
もちろん「インデックス・ファンド」を買っても、
自然と大きな変化は体現されてしまいます。
下表、30年のスパンで
『世界の株式時価総額ランキング』がどう変わったかを見てみると・・。
画像元:週刊ダイヤモンド編集部
まさに栄枯盛衰を感じます。。
カテゴリ:投資信託あれこれ