確定拠出年金では「スイッチング」しないと運用の方向性が定まりません
2020年5月17日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
iDeCoであったり、企業型DCと云ったりしますが、
どちらも『確定拠出年金』です。
根底は同じ制度です・・。
そして確定拠出年金では
いったい何をやっているかというと、
毎月「投資信託」を積み立てているわけです。
私見ですが、企業型の確定拠出年金では、
自ら「つみたて投資」をしているという意識が薄い人もおられます。
「毎月のつみたての配分比率」については覚えていても、
積み上がった「資産ベースの配分割合」については
「ん?どうなっているんだろう?」の人が少なからずおられます。
ところで確定拠出年金では、
「毎月のつみたての配分比率」をパーセント(%)で指定できます。
【お風呂】でたとえると
蛇口から出る「お水」と「お湯」の比率のことです。
つみたて投資を続けるとは?
ズバリ【お風呂】に、お水とお湯を溜め続けることなのです。
お風呂の水と、
資産運用が異なるのは、
運用では投資信託の値段が上がったり下がったりするため、
蛇口から出る「お水」と「お湯」の比率をたとえば「3:7」にしていても、
お風呂の水量が溜まった状態で手をつけてみると、
「あれ?いつの間にか、
お水とお湯の比率が『5:5』になってるよ!」ということが起こります。
ここでいったん整理。
⇒ 蛇口から出る「お水」と「お湯」の比率、
それが「毎月のつみたての配分比率」
⇒ お風呂に溜まった「お水」と「お湯」の比率、
それが「資産ベースの配分割合」
ここまで、よろしいですか?
どっちがより重要ですか?
浴槽に溜まった水(湯)そのものですね。
あなたの確定拠出年金も同じです!
資産、管理ですから、
資産ベースの「配分割合」がもっとも重要なのです。
年に1回、取引状況の報告書が届いたら、
まずは資産ベースでの各金融商品の資産残高を確認しましょう。
そして、自分が定めた資産の配分割合と比して
ズレが生じていたら、
〇 割合が低くなった金融商品を買ってください。
これを、
『確定拠出年金』ではスイッチングと云います。
確定拠出年金では定期的にスイッチングすることで、
資産の割合を元に戻す「リ・バランス」を実施するわけです。
ご注意!
毎月のつみたての配分比率、
たとえば、
株式ファンド60%、債券ファンド40%を、
株式ファンド45%、債券ファンド55%に変えることを、
「スイッチング」とは言いません。
これは単に、毎月のつみたての配分比率の変更です。
そして、毎月のつみたての配分比率を変更しても、
投資の大勢(資産ベース)はすぐには変わりません!
iDeCoにしろ、企業型DCにしろ、
どうしても資産ベースのメンテナンスが億劫な人は、
「割合」が減った投資信託を購入する「スイッチング」をするクセをつけてしまいましょう。
最後に、
従前の年金制度からの「移換金」がある場合も、
自分で定期預金を売って、
規則的に投資信託を買っていくという『スイッチング』をやってあげないと、
お風呂の浴槽ベースで
自分が定めた配分割合にいつまで経っても辿り着けません。
『スイッチング』には明確な意思が必要なのです。
Zoom(オンライン)で開催いたします!
5月30日(土)13時30分~
【第37回】iDeCo、つみたてNISAはこう使おう!
特定口座と合わせた 投資の三重奏セミナー♪
カテゴリ:確定拠出年金(iDeCo・企業型)