投資信託あれこれ

いよいよ中国で公募REITが始動か

2020年5月9日


こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

投資信託とは「透明な大きなフクロ」ですから、
もちろん不動産を内包することも出来ます。

それが「不動産投資信託(REIT)」です。

ニッセイ基礎研究所胡笳研究員の
以下コラムを拝見しました。

中国、インフラセクター向け公募REITパイロットプロジェクト実施へ

上記コラムを読むと、
行政が公募REITの始動を本格化させたことが分かります。
(中国国内で優先される区域や、優先分野も発表されています)

優先分野としてはズバリ、
インフラセクター」が挙げられています。

倉庫・物流、有料道路等交通施設、
電気・水道・ガス等のライフライン、
汚水・ゴミ・固体廃棄物・危険廃棄物処理場などとされ、

その他、通信システム等新型インフラ、
および国家戦略性新興産業クラスター、ハイテク産業園区、
特色のある産業園区も対象として明記されている。


なかなか興味深いですね。

 

 



(ところで)中国で公募のREITがまだ存在しないのを
意外に思う人もいることでしょう。

日本を含む先進国、新興国のREIT
(不動産投資信託)を網羅した指数が「S&P Global REIT Index」ですが、

4月30日現在、
指数の上記10か国の組み入れ比率が以下です。




画像元:S&P Dow Jones Indices


(意外に?オーストラリアよりすでに日本のほうが、
REIT市場が大きくなっているのです)

また、新興国では南アフリカがランクインしていますが、
「S&P新興国REIT指数」ではその他、
メキシコ、タイ、マレーシアなどが大きな比率を占めています。

わたしは中国の公募REITの需要は非常に大きいと考えます。


コラム内で紹介されている
5Gのアンテナ局など典型例ですが、

中国では『5Gアンテナ局』を、
中国工業情報化部(行政)が取り仕切っています。

つまり、国・地方自治体などが建設、保有する
インフラ型不動産(国営不動産)を、

REITのスキームを活用し、
数多の投資家に保有してもらう。

(ただし国営上場企業と同じように、
REITが上場したのちも、国が一定割合を保有し続ける。)


まさに『国家資本主義』です。


今ご紹介したアンテナ局のREITですが、
実はアメリカではすでに存在しています。
American Tower」というREITです。

当該REITは携帯電話の基地局用施設、
ワイヤレス通信、および放送用タワーなどを所有しています。


今後、中国国内でいつ
公募REIT第1号がローンチされるかは分かりませんが、

そう遠くない時期に、
REITの本丸であるオフィスビル、商業施設のREITも登場することでしょう。

そして中長期的には、
海外の不動産を中国のREIT法人が所有し、
そのREITを中国の投資家が保有するということも起こるかもしれません。


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