投資の発想法, 投資家の感情リスク

コロナショックで個人投資家が学ぶべき3つのこと

2020年3月6日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

2000年からこの仕事を続けている身としましては、
久々にマーケットの『激震』を感じております。

株式市場の動揺の原因は
新型コロナウイルスの拡大ですが、
むしろそれは『きっかけ』に過ぎないと思っています。

マーケットは以前から『下がる』という自律運動の、起手を探していたような気がするのです。

 


ところで、市場のアップダウンは
大切なことを学ぶ好機でもあります。

 

1.メディアにあまり耳を傾けない


新型コロナウイルスで云いますと、
日に日に感染者数が増えるのをただ報道するだけのマスメディアは、見ないほうがベターだと思いませんか?

これは、
日に日に下がっていくダウ平均の「マイナスの数字」を
毎日追うのと似ています。

そう、
本質的な行為ではないのです。

 




 

 

株式市場で考えてみましょう。
米国で新型コロナウイルスの感染者が(数字として)
増えていくのは「これから」なので、

世界のマーケットは当面弱気の展開が続くと見ていいでしょう。
(ここからもう一段、もう二段の下げもあり得ます)

アメリカ株式市場で注目すべきは
シラーPER(CAPEレシオ)です。

 




(3月5日現在  28.72倍)
画像元:Shiller PE Ratio



シラーPERは、
単なるS&P500指数の「PER(株価収益率)」ではありません。

 

 

インフレ調整後の
過去10年の1株あたり利益の平均値を用いて、
その利益の何倍くらい「株価(指数)」が買われているかを示す物差しです。


一時は32倍を超えていましたから、
今は少し下がった感じです・・。

それでも、
歴史的に見て高い水準であることに変わりはありません。

 

 

2.個人投資家と機関投資家は違うゲームをしています

 

機関投資家ってタイヘン。
まず運用している資産規模が巨大です。

そして他人のお金を運用しているため、
常に「成績」を求められます。
(会社の事業と同じなのです)



したがって、市場が動揺し
保有する資産の価格が下がる際に
黙って見ているということは出来ないのです。

ライバルも売っているから自分も売る。
その巨大な自分の売りが
更なる下落を(実は)誘発するのですが、この連鎖は容易には止みません。

 


それに対して個人投資家はどうでしょう。

誰からも監視されず、別に命令も受けません。
運用しているのは「自分のお金」ですから・・。

今、株式市場で起こっている大きなアップダウンは、
機関投資家たちによって演じられている極彩色の短期のゲームなのです。

あなたが気に掛けたり、
参加されたりする必要はぜんぜんありません。


あなたが行う資産運用という行為は、
まったく別の景色なのです。

 

上記の極彩色の短期のゲームに対して、

あなたもわたしも、
バイ・アンド・ホールドという名の、
モノクロの息の長いゲームをしているわけです。



(ですから、刻一刻と変わる株式ファンドの
「時価」を気にしていても仕方がありません。)

 



 

 

また、売買においても、
機関投資家たちは
巨額のお金を効率よく動かすため、

人間ではなく、
システムに、高速の頻繁売買をさせています。

そう、コンピュータが
自動的に売買の注文を出しているために、
マーケットはより一方向に継続して突き進みやすくなるのです。

 


これも、あなたが目指す投資の景色とはまったく別の、
遠い世界の出来事です・・。

 

 

3.人とは違う自分でぜんぜんOK!


これってどういうことでしょう。

 

あなたが続けている「つみたて投資」は
夏にコタツを出して
「あー、いい気持ちだ」と言っているような行為なのです。


??

(えーっと)

超少数派です。

 

 


ふつうは50万円とか100万円とかで投資信託をいっぺんに買って、投資信託の価格が下がると?

自分の投資成績も同じくらい『マイナス』になります。

これが以下【公式

投資信託の成績 = あなたの投資の成績 です。

 

 

ところが「つみたて投資」では上記は当てはまりません。


夏にコタツを出したり、
ぬるいビールが美味しいと云ったり、
晴れの日に傘を差して悠遊歩くこように、

おおかたの投資家が感じる風情とはまったく別個の趣を持つ人なのです。

 

 



 

つみたて投資では、

 

投資信託の「成績」と
あなたの「つみたて投資」の成績はまったく別物になります。

 


それは『市場が下がることを利用する投資の手法』であるためです。

多くの人は
市場の「下落」で慌てふためいています。

たとえば、iDeCoやつみたてNISAを始めたばかりの人は
「ワタシ投資続けててもいいのかしら?」と不安に感じているかもしれません。

が、今こそ、これからこそが『つみたての好機』なのです。

 

心の中で(独り)嬉々として
わぁ~い、安いからたくさん買えるぞ!」と言っている薄毛のおじさんこそ、他ならぬわたしです(^^)

あなたは同じように感じていますか?

 

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