販売会社とiDeCo取扱い機関を並列にしたアセットマネジメントOneは偉いと思います
2020年2月7日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
もうすぐバレンタインデーですが、
チョコレートのメーカーさんって
自社のサイト内で、
〇 取扱い百貨店
〇 オンラインショップと、
複数の「販路」をこと細かく明示しているはずです。
あれ?
見習わないのでしょうか?
そう思っていましたら、
アセットマネジメントOne(運用会社)が
すでに始めていました。
ここでは「たわらノーロード 先進国株式」を
例に挙げてみますね。
該当サイトページを見ると、
ほら、
『取扱販売会社』『iDeCo取扱金融機関』というふうに、複数の販路(チャネル)をきちんと明示してくれています。
これは、
「たわらノーロード 先進国株式」は
iDeCoでも購入可能ですよ。
ということを表しますし、
こちらをクリックすれば、
iDeCoにおいて
どんな金融機関で購入可能かも分かりますよ。
ということを示してくれているわけです。
その商品(投資信託)が
どこで購入できるかの【並列情報】を
少なくともわたしは初めて目にした次第です。
あえて苦言を呈しましょう。
資産運用業界は、
消費者が金融商品の購入に至るまでに、
いかに微妙で繊細で
かつ高いハードルを超えているのかを、知らなさ過ぎるのではないでしょうか?
たとえば、ある人(鈴木さん)がツイッターで
「「たわらノーロード 先進国株式」の情報を
目にしたとしましょう。
鈴木さんは興味を持って
そのファンドのコストや、運用を始めた時期や、
ファンドの大きさである「純資産額」など、
さまざまな情報を拾い始めます。
それでも、
投資信託はリスクを伴う商品であるため、
かつ鈴木さんはまだ資産運用を行ったことがないため、
鈴木さんは無意識のうちに
「買わないでいい理由」を探しながら、
ネット検索を行っているのです。← ココ、重要。
鈴木さんが仮に、
「たわらノーロード 先進国株式」該当ページの、
『取扱販売会社』のところまでクリックしても、
『えっ、次はどこで買うかを決めないとダメなの?』
ということで、急に購入意欲が減退し、
購入へのプロセスをストップしてしまう可能性もあります・・。
ところが、
『iDeCo取扱金融機関』という文言を見て、
(いっけん回り道のように見えますが、)
iDeCoのメリットについて調べ、
「所得控除」という長所を知って、
『iDeCo取扱金融機関』をクリックした際に、
自分の給与振込口座である銀行がiDeCoで「たわらノーロード 先進国株式」を扱っているのを知って、
はじめて『購入』に至る! というパターンもあるわけです。
鈴木さんの場合、
自分にとってのメリットの掌握
プラス、
〇 所得控除によって「節税」をしながら運用ができること
という、
ふたつの要素が合わさってはじめて
『買いたい』のスイッチが入ったといえます。
資産運用業界は、
(末席に居るわたしも含みますよ。)
消費者が【購入】に至るまで
恐ろしく『長いプロセス』を経る場合があることを肝に銘じておくべきでしょう。
消費者が商品を購入するとは
それほど繊細なことであり、
したがってメーカー(運用会社)のサイトでも、
その繊細さに応えられるような
『きめ細かさ』が求められるのです。
アセットマネジメントOneさん、
今回はグッドジョブ!だと思います。
(ちなみにコチラがアセットマネジメントOneさんの確定拠出年金ファンドの専用ページ。)
そして最後に、欲を言えば、
「たわらノーロード 先進国株式」詳細ページにおいて、
当ファンドは、つみたてNISA口座でのお申込みが可能である場合があります。
詳細については、各販売会社へお問い合わせください。
と、
通常の文字の大きさで小さく記すのではなく、
大きく「つみたてNISA対象商品」と示してほしいなあと思います。