投資信託あれこれ

投資信託とは(フランス語でいえば)超初級編のこと

2020年1月29日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

投資信託という道具はズバリ、
ちょっと臆病で心配性な人に向いています。

例えば、とある「サービス」を購入する前に、
2歩進んで、1歩下がって、逡巡して、

もう一回くらい悩んで・・、

そして(ようやく)「買ってみよう!」と思える人に向いているのです。

 


なぜなら投資信託は、

 

1.500円、1000円のように
『少額』から買えますから!

(要は試し買いができる。)

 

 

 

 

2027年満期の豪ドル建て債券も、

任天堂の株も、
調布市のワンルームマンションも、

「500円」とか「1000円」では到底買えません・・。



投資信託というツールなら、
無理なく投資のスタートが切れるのです。

 

「ムリなく投資を始められる」とは?



万一、
「自分には投資は向かない。やっぱり無理だわ!」となっても、

無理なく(いつでも)投資が止められるということ。← ココ、重要!



 

2.背中に背負うリスク量が計りやすい!

 

投資信託は最初から、
やみくもに高い収益を求めてはいません。

先に「悪いこと」を考えて、
面白くもない退屈な分散(銘柄の分散、国・地域の分散など)を施します。

リターンを求めるより、
リスクを抑えることに「重き」を置くわけです。

 




 

 

投資信託を持ち続けて、
『最悪の事態』ってどんなイメージかというと・・。

(たとえば暴落の年、)

株式のインデックスファンドなら、
マイナス50%程度になる可能性があります。

株式50、債券50のグローバルなバランスファンドなら、
マイナス30~35%程度に落ち込む可能性があります。

 



でも、そもそも投資信託は
たくさんの銘柄をパッケージ化していますから、

 

この商品の価値そのものが、
『ゼロ』になってしまうことはないわけです。

 

 

 


 



要するに2歩進んで1歩下がって、
少しずつ進んでいくというあなたの性格と、

投資信託の商品特性は
「フィットしていますよ」ということ・・。

 

正直に言って、
究極の絞り込みを行いながら、大きなリターンを求める、


個別株(含む信用取引)
FX(外国為替証拠金取引)、
CFD、実物の不動産投資などとは本質的に異なっています。



あのー、よくネット証券の「トップページ」などで
見かけますよね。↓

 

 



画像元:SBI証券

 



国内株式 外国株式 投信 債券 FX 先物・オプション

CFD 金・プラチナ、というふうに、各商品が『横一列』で並んで提示されている姿が・・。

 

あれに、わたしは並々ならぬ『違和感』を覚えます。

 


⇒ まず、同じようなリスク・リターンの特性を持っていると、
誤解を与えかねません。

 

(実のところ)それぞれの金融商品は、
ターゲットとしている投資家の、
リスク・リターンの特性が大きく異なっています。



また、潜在的にその商品を購入する『ボリューム層』や人数もまったく違っています。

 


『フランス語』でたとえるなら、

 

アン、デュ、トワァ、
〇「はじめの一歩☆超初級・フランス語」と、

〇「ビジネスに生かす実践フランス語」
〇「フランス語・中級編」

〇「フランス語の代表的スラング50選!」
〇「~サルトルから学ぶ~ フランス語の哲学用語集。」が、
すべて【横一列】で同じように提示されているようなもの・・。

 

それってヘンですよね?

 


フランス語を習い始めるときは、

やっぱり
「超初級・フランス語」から手に取らないと!


 

 

 

それと同じように、

 

はじめて投資に触れ、
これから投資をスタートさせようという人は、

『投資信託』という道具から始めるべきなのです。

 

 

 

 



投資の初心者が
FXや個別株からスタートすることは、
立派なアドベンチャーワールドになり得ます(-_-;)

誤解がないように言いますと、

わたしは別に
投資という行いそのものが「投資信託でないとダメ!」

と言っているわけではありません。

 

 

入門時、
最初の「入り口」のところでは、投資信託から始めるべき。

と申し上げているのです。

 


その後、

投資信託 → 個別株・FXを買う。
     → REITを買う。実物の不動産投資する。

というのは、
ぜんぜん「アリ」だと思います。



最初はリスク分散に重きを置いたモノから始め、

本人が望むなら、

徐々にリスクが高いモノ
(= 投資対象を絞り込んだモノ、
レバレッジを効かせたモノ)にシフトしていく・・。



そういう『順番』『プロセス』こそが大切なのでは?

 



最後に私見ですが
そろそろ『ネット証券』は、

 

〇 トレード(売買)を行う人に向けたサイトと、
〇 ポートフォリオで資産管理を行う人に向けたサイトに分け、

まったく別のコンセプトを持った別個のサービス提供に踏み切るべきでしょう。

 

もはやゼロベースから
マーケティングを見直すときに来ているのです。 

 

 

 

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