カンさん『運用管理費用』ってそんなにタイヘンな手数料なの?
2019年12月12日
こんにちは。
投資信託クリニック代表の カン・チュンド です。
パーセント(%)で数字を言われても
ふつうはピンと来ません。
別途請求書が来て、
それを定期的に自分のお財布から支払うわけでもないですし。
あっ、今お話ししているのは、
投資信託のけいぞくコスト
『運用管理費用』のことです。
これほど分かりにくい手数料も(まあ)あまりないでしょう。
教科書的にいうと・・、
一定のパーセント(割合)がファンド資産から差し引かれ続ける手数料・・
それは、
運用会社さんや販売会社さんや
IFAさんの「報酬」となるわけです。
ファンド資産から差し引かれる
→ それが果たして大した『手数料』なの?
あなたはそう思われるかもしれません。
ちょっと突飛な想像をしてみませんか?
あなたは(実は)とてつもない『大富豪』です。
世界中の株式を(なんの問題もなく)
まんべんなく買っちゃうことが出来ます。
たとえば、
世界50ヶ国、2000や3000の株式を、
資産管理画面の中に持っているわけです。
ついでに、
時価総額(会社の規模)が大きな株式ほど多くの割合を持ち、
各株式の配分比率も
優秀なソフトウェアが逐一管理してくれています。
あなたはけいぞくコスト『ゼロ』で
全世界株式を直接所有している状態なのです。
さて、ここからですよ。
仮に、
全世界株式の年率リターンを「6.5%」としますね。
この状態なら、
〇 あなたの投資のリターンは『一致』します。
でも実際は・・・。
あなたもわたしも、
世界50ヶ国、2000や3000の株式を自分で買って、
自分で管理するなんて出来ません。
そんなお金ないですから・・(-_-;)
ですから、それを「投資信託」という道具に委ねるわけです。
換言すれば、
「投資信託」という商品を通じて、
あなたは世界50ヶ国、
2000や3000の株式を所有できるようになります。
★『運用管理費用』とは、
まさに投資信託の利用料のこと!
ちょっとここから耳慣れない
【コスト比率】ということばが出てきます。
たとえば2020年、
全世界株式の結果リターンは「+6.5%」だったとします。
でも、あなたは
「投資信託」という道具に
その利用料として『運用管理費用』を1.5%分支払いました。
すると、どうなります?
6.5% - 1.5% = 5% となります。
これが『運用管理費用』のインパクトです。
今の場合、
全世界株式の名目リターン「6.5%」に対して、利用料の「1.5%」は?
不動産であれ、金・貴金属であれ、投資信託であれ、
期待できるリターンに対して
どのくらいの割合になるのか・・
私たちは【コスト比率】という『物差し』を持つべきでしょう。
先ほどの話題に戻りますよ。
全世界株式の名目リターンが「6.5%」でした。
あなたは投資信託を通じて
全世界株式を保有していますから、
投資信託のけいぞく利用料として『運用管理費用』を払います。
仮にそれが「1.0%」なら、それは?
金融機関側の取り分に。
残りの「5.5%」があなたの取り分になります。
それが、金融機関側の取り分に。残りの「4.5%」があなたの取り分になります。
ではでは、
もし、運用管理費用が「0.2%」なら?
それは金融機関側の取り分です。残りの「6.3%」があなたの取り分に!
もうお分かりですね。
コストが低い投資信託を選ぶとは、
(今の例でいうと、)
『全世界株式』からもたらされるリターンのうち、
金融機関側ではなく、
私たち消費者側の「取り分」を極力増やそう、
という【決意表明】なのです。
先ほどは耳障りのよい、
リターン「プラス6.5%」を例に挙げましたが、
株式の結果リターンは毎年バラバラで、
ときに「大きなマイナスのリターン」にもなります。
2020年、
全世界株式の名目リターンが仮に「マイナス16.5%」に陥り、
運用管理費用が「2.0%」なら、
あなたの実入り『実績リターン』は・・?
マイナス18.5%になってしまいます。
投資の世界では
・リターンは不確実
・コストは確実 ですから、
まずは『コストを抑えること』を心がけるべきでしょう。
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カテゴリ:投資信託あれこれ