NISA活用法

つみたてNISA口座の『相続』ってどうなるの?

2019年11月20日

こんにちは。
投資信託クリニック代表の カン・チュンド です。

縁起の悪い話で恐れ入ります・・、

でもたまに、以下のような「ご質問」を受けるため、
あなたと一緒に考えてみたいと思います。

 

つみたてNISA口座を持っていた人が亡くなった場合、
相続ってどうなるの?



まず、NISA口座に限らず、
被相続人(お亡くなりになった人)が持っていた投資信託が、

『相続』に伴って勝手に売却されて現金化されてしまうとか、そういうことは全然ありませんのでご安心を・・。

 

不動産、個別株などと同じように、『相続』が発生すれば
従前の「資産のカタチ」のまま、
それらは相続人に引き継がれます。

 

投資信託は・・投資信託のまま
引き継がれる。

 

 

 

 

でも、つみたてNISAはちょっと特殊でしょう。

たとえば、
お父様が「つみたてNISA口座」を持っていて、
1つの世界株式インデックスファンド『500万円相当』を遺してお亡くなりになられたとします。

 

「NISA口座」というのは、
個人に帰属するものです。

 

たとえ、あなた(娘さん・息子さん)が
同じように「つみたてNISA口座」を持っていたとしても、
お父様の投資信託を、
自分の「つみたてNISA口座」に引き継ぐことは出来ません。

 



相続財産として、
お父様の投資信託を、
投資信託のまま引き継ぐことはできますが、

 

それはあくまで、
あなたの課税口座(特定口座 or 一般口座)に移管されることになるのです。



では、
お父様が非課税口座である『つみたてNISA』で
運用されていた「メリット」は、
いっさいがっさい無くなってしまうのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません・・。

 

実は『相続』が発生した時点で
お父様の「つみたてNISA口座」内の投資信託は払い出された、
具体的には
たとえば、あなたの「特定口座(課税口座)」に払い出されたと見なされます。

 


一例を挙げてみましょう。

 

仮にお父様の
世界株式インデックスファンドの「取得価格」が300万円で、

『相続』が発生した日の
世界株式インデックスファンドの時価が500万円なら、

その差額分の利益については
「非課税の恩恵」を、あなたも受けられるのです。

 

なぜなら、
あなたは当該ファンドを
自身の特定口座で「500万円」で取得したと見なされるためです。

 



この点、
ふつうの『相続』と何が違うのでしょうか?

 

課税口座でお父様が保有していた投資信託については、
『相続』が起こった場合、

お父様の「取得価格」を
あなたがそのまま引き継ぐことになります。

・・全然違いますね。

 


ヘンな話で恐縮ですが、
つみたてNISAで長期運用を続けているあなたに万一のことがあっても、

(ファンド価格は長い目で見れば上昇するという前提でいうと、)

「非課税のメリット」はある程度、
相続人にも引き継がれるわけです。

この点、覚えておいて損はありませんよ。


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