ポートフォリオ運用

大学に資産運用が必要な理由

2024年10月15日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

納付される入学金や
年間の授業料や寄付金を用いて、

 

大学が「資産運用」するなんて・・なんで?

 

と思われる人が多いかもしれません。

 

 

 

 

 

事実、
思慮的かつ戦略的に資産運用を行っている大学(日本)は、国際基督教大学(ICU)などを除けばまだまだ少数です。

 

 

 

 

少し「そもそも論」に寄り道させてください。

 

金融とはほんらい、足の裏のことです。

一人の人間を『社会』と捉えれば、

「金融」とは足の裏、
すなわち縁の下の力持ちです。

 

特に「資産運用」は、
ふだんは見えにくい足裏の血管とか筋肉そのものを指します。

 

 

 

 

 

その足裏の血管、筋肉が丈夫で、
それなりの大きさに成長していけば、

人間そのもの(社会)の規模も大きくなり、しっかりした土台のもとで、さまざまな活動が可能になります。

 

「大学」も社会を構成する重要なパーツのひとつです。

 

したがって、
金融(資産運用)にそこそこ頑張ってもらうことで、有形無形の恩恵が得られるはずです。

 

 

(もしかすると)駅前の商店街の入り口のタバコ屋のご主人は、

「資産運用なんかが(この世の中で)何の役に立つの?」と、訝しく思っているかもしれませんが、

 

 

 

 

大学が
思慮深い「資産運用」を実践することは、

タバコ屋のご主人にも
わたしにも
あなたにも深く関係してくると私は思います。

 

大学は
あなたやわたしが高等教育を受ける機関です。

と同時に、
研究機関でもあります。

 

 

物理化学、医療科学(特にバイオテクノロジー)
情報通信、最新工学、ロボット、宇宙開発、AI(人工知能)など、研究分野は実に多彩ですが、

なにせ『時間』『お金』がかかります。

 

 

骨太で
遠い将来を見据えた研究ほど、
こころとお財布の『余裕』が要るわけです。

 

 

アメリカという国の
「何が」強みかといえば、

このような高等教育機関による諸般の研究開発の、裾野とインフラと予算ベースの余裕具合が桁外れに大きいことです。

 

 

 

 

 

大学での研究内容とその成果は、
アカデミックな世界の中に留まりません。

 

周辺の産業と連携しながら、
(長い目で見れば)実際にその国の、次なる経済の柱(はしら)を形作ることに繋がったりします。

 

 

特に、
成果が表れるまでに
途方もない時間がかかる「基礎研究」では、

『お金』という名の潤滑油を注ぎ続けられるかどうかで、大きな差異が生じてくるのです。

 

〇 潤沢な研究開発費 と、
〇 その費用を拠出し続けられる(大学における)財政上の基盤がしっかりしているかどうか。

 

 

潤沢な研究開発費を拠出し続ける、財政上の基盤を形成するために、大学の資産運用は存在します。

 

 

 

※ちなみに↑運用残高 billionは単位が「10億ドル」です。

「東京工業大学」と「ハーバード大学」では200倍以上の資産額の相違があります。

 

あなた個人の人生に
幾ばくかの資産運用が必要なのと同じように、

大学という運営主体にも資産運用が必要です。

 

そして、
今発表ラッシュが続く「ノーベル賞」のノーベル財団にも、もちろん資産運用は必要なのです。

 

 

 

 

 

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