投資ビギナーに必要なのは『トウシ小刻み作戦』です
2024年9月23日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ふつうに街中で、
『投資』とか『NISA』ということばが聞かれるようになったのは、わたしは去年(2023年)あたりからだと思っています。
投資に限らず、
ある物事が(何と言いますか)
大衆化する「きっかけ」みたいなものがあると思うのですが、
それが『投資』の場合
新型コロナウイルスだったと思います(2020年~)
事実、4年ほど前から
20代、30代の若者を中心に、
投資の未経験者が大挙して『投資』に参入しています。
この「伸び」は驚異的で、
25年間、
投資界隈の末席に居るわたしなどから見れば、世界人口の増加グラフを思い出してしまう位です。
もちろん投資の輪が広がるのは
嬉しいことです。
しかし、
日本の『投資人口』がどんどん増えている、
―つまりは未経験者がどんどん参入している、― わりには、
逆に、
投資の情報(コンテンツ)が
以前に比べて画一化してしまっていると感じます。
この原因はおそらく、
(投資家の)情報収集の手段が
テキストから画像、動画(YouTubeなど)に移行したためでしょう。
より分かりやすく、
より即物的に、
「行動」と「成果」をダイレクトに結び付けるようなコンテンツが増えています。
「必勝パターンはこれ!」
「これさえ外さなければ大丈夫!」
「なぜなら過去○○だったから!」
ワンフレーズ政治ではないですが、
ワンフレーズ投資が跋扈しています。
何か投資信託を買う。
→ どんな成果?
→ やった!
みたいに、
『実行』と『成果』が即につながるわけではありません、投資という行いは。
逆に、です、
もしかすると
あなたの人生史上、
もっとも
『実行』と『成果』が目に見えにくい行為が投資かもしれません。
ですので、
―まあ面白くはないかもしれませんが、―
投資ビギナーのあなたにおススメしたいのは、
『トウシ小刻み作戦』です。
「実行」→「成果」ヤッー!
はあり得ないので、
「実行」・・「実行」・・・「実行」・・・・・・・「実行」「実行」・・・・・・「実行」・「実行」・・「実行」・・・「実行」「実行」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「実行」・・・・・・・・・「実行」・「実行」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「成果」
みたいにイメージしましょう。
ただただ退屈で、
我慢強くstayし続けるだけのプロセスです。
ですので、
最初から「完璧さ」(100点)を求めない。
たとえ完璧を求めて
金融商品を買ったとしても、
時間が経てば、
あなた(内部環境)も、マーケット(外部環境)も変わり、ふさわしい金融商品も変わるかもしれないのです。
とにかく慌てない。
仮にもっとたくさん投資信託を買いたくなったら、あとから積立金額を増やせばよいのです。
まずは5000円、1万円程度の積立投資を6ヵ月、10ヵ月、ほんとうに出来るかどうか「試して」あげましょう。
投資の中身は「プロセス」ですから、
お財布事情に合わせて積立金額を、
1万円の積立・・・・・1.5万円・・・2万円・・・・・・・・・・・・・2.5万円・・・・・・・・・・・3万円・・・4万円・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.5万円・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5万円・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
みたいに変遷していってOK。
「S&P500インデックスファンドで決まり!」みたいな、煌びやかなワンフレーズ投資に飛びつかないでください。
『株式インデックスファンド』はいったんクラッシュが起きれば、平気でマイナス30%程度になります。
(つい4年前になりました)
またリーマンショック級の暴落に遭えば、
マイナス50%程度の下落になり得ます。
あなたのリスク選好度に合ったモノを選びましょう。
どんな最悪の事態が起こっても、
自分の損失許容『幅』はマイナス10%~マイナス20%くらいかな。という人は、
たとえばNISA口座で
背中に背負うリスクを小さくして『実行』に移す、という考え方ですね。
その後、
仮にあなた自身(内部環境)のリスク選好度が変化してきて、
もっとリスクを背負おうとなったら、
5年、10年という『プロセス』の中で、
↓
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)
↓
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)
↓
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
というふうに、
NISA口座内で積み立てる投資信託を変えて、
リスク量を徐々に増していっても全然よいわけです。
あるいは、
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)を積み立てている時点で、
あなたのリスク耐性とファンドが合致しており、その後20年ずっと同じリスク耐性であれば、ずっと同じ当該ファンドを積み立てていけばよいのです。
投資家は十人十色。
みな違っていてOKなのです。
カテゴリ:投資の発想法