100年ライフプラン

遅すぎる遺産よりも、今の贈与資産のほうが何倍も有難いのです

2024年7月21日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

お金に関することを
生業にしていますので、
ズバリ申し上げますと、

相続財産をあてにし過ぎると、
なんだかヘンなことになるかもしれません。

 

人はいつか亡くなりますが、
その人が築いた資産はそのまま残ります。

 

ということは・・、

いつの日か
あなた(娘さん・息子さん)のもとに
『遺産』が降りてくるかもしれません。

 

 

 

 

 

(急に話は変わりますが、)
先日『徹子の部屋』を観ておりました。

その日は
元NHKアナウンサーの宮本隆治さんが出演されていました。
御年73歳だとか。

 

ご両親はともに90代後半で大往生され、
テレビ画面では
宮本さんとご両親の3人が微笑んでいる写真が映っていました。

 

 

今述べたことが、
日本の「相続」の現実なのです。

 

 

あくまで一例ですが、

 

73歳(娘さん・息子さん)
96歳(親御さん・大往生)

 

というようなケースは大いにあり得ます。

 

 

 

 

 

相続財産をあてにし過ぎると、
あなた自身が遺産を引き継ぐ際、すでに老後の生活に入っている。

 

ということがふつうに起こり得るわけです。

 

 

それに・・
(単刀直入に申し上げますが、)

親御さんが長く生きれば生きるほど、遺せる資産は減っていくわけで。

 

なので、
相続財産をあてにし過ぎると、
なんだかヘンなことになりかねない・・

(自分の親が早く逝くことを待っている?みたいな)状態になり得ます。

 

 

昔は
50代(娘さん・息子さん)
70代(親御さん)くらいが相続の典型でした。

 

これから先、
資産の引き継ぎの時は
もっともっと「後ろ倒し」になっていくでしょう。

 

 

 

 

 

わたしは父がまだ健在ですが、

正直わたしが70代になって
なにか遺産がもらえたとしても、
えーっ、今さら? ちょっと面倒だな。と思ってしまうかもしれません。

 

わたしなら、
自分の親に
こう言うかもしれません。

 

「お父さんが亡くなる時には一切いらないから、今、もらえないかな。」

と。

 

 

 

 

まあ実際、
いくらわたし(FP)でも
こんな単刀直入には言えませんが・・。

 

 

やんわりと、
「お父さん(お母さん)が亡くなる時には一切いらないから、今、幾ばくかもらえないかな。」

という提案にたどり着くためには、

 

日頃から親御さんと
お金関連で
円滑な『コミュニケーション』を図っておく必要があります。

 

 

たとえば「お母さん(お父さん)、お金は大丈夫なの?」と声を掛ける。

 

(たまに電話をしたとき、
何かの話のついでになにげに聞けるような間柄ですね。)

 

 

あるいはもっと実務的に、

お金は大丈夫なの?から一歩進んで、

 

「今、お父さん(お母さん)お金どれくらいあるの?」


という核心質問も
やんわり伺ってみるのもアリかもしれません。

 

 

 

 

 

ただし、この質問の意図
事前にしっかり説明する必要があります。

 

つまり・・・、

もしも将来施設に入るようなことがあったら、
(経済的に)賄えそうか、

 

それとも(息子、娘から)幾ばくか援助が必要なのか、
そこのところの目星を付けるための「質問」なんだよ。という意図ですね。

 

 

最後に、
親御さんが健在なうちに
子や孫が贈与を受けるというお金の『バトンタッチ』には、

税法上の手助けが必要です。

 

 

 

 

たとえば時限立法で、
2025年~2030年の5年に限って、
5000万円までの贈与を無税にする。

といったような景気刺激策的な『政策』を、ぜひ打ち出していただきたいものです。

 

遅すぎる遺産よりも、
今の贈与資産のほうが、何倍も有難いものですから。

 

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