日経新聞記事にて、改めて「オルカン」「S&P500」の資金流入強さを実感
2024年7月3日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
本日は日経新聞のこちらの記事から。
上記記事によりますと、
今年1月~5月の間に
公募の株式投資信託への累計資金流入額が約6.9兆円に上ったのだそう。
※もちろん「NISA」の影響力が絶大。
うち約29%が
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」という2本のファンドに集中しています。
画像元:日本経済新聞電子版
・スリムS&P500への資金流入・・8547億円
(いずれも24年1~5月)
凄いです。
そもそも『NISA』が始まる前は、
資金流入額はスリムS&P500が オルカンを上回っていたのに、
にわかに『オルカン』が勢いづいたのには何か理由があるのでしょうか?
年初(1月)の段階では、
上記「2ファンド」への資金流入比率が5割を超える異様ぶりであったため、少しは落ち着いてきた感はあります。
それでも、
独り勝ちならぬ「二人勝ち」の状態なのです。
さらに驚くのが、
公募の株式投信への資金流入額(6.9兆円)のうち、ナント5.4兆円を『海外株式型』が占めている現実です。
『株式ファンド』を買っています。
もちろんリスクテイクしないと、
相応のリターンは得られないのですが、
今年からNISA口座で投資を始めたばかりの人も『株式ファンド』のみを買っているのなら、
おじさんFPは少し心配になってしまいます。
また「日本株式」という投資対象を素通りして、米国、全世界という海外投資を希求する姿は、
円資産の毀損を防ごうとする『本能行動』のようにも映ります。
上記記事でも触れられていますが、
本年1~5月の期間中、
債券型と、株式と債券等を組み合わせるバランス型は、資金流入額がそれぞれ3000億円台にとどまっているのです。
株式市場が好調 = 相場が良いということが関連しているのでしょうか。
それにしても1~5月の
資金流入額上位の投資信託(1~15位)のうち、
インデックスファンドが約半分(7本)を占めるとは、「時代が変わったな」と実感します。
画像元:日本経済新聞電子版
マーケットが下げに転じた時に、
ファンド保有者の耐性が試されるのではないでしょうか。
引き続き、投資信託に関する統計データを注視してまいります。
カテゴリ:投資信託あれこれ