指数のお話

ダウ平均、128歳の誕生日。

2024年5月25日


こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

「過去」に思いを馳せることは、
「未来」を大きな視座で捉えることにつながります。

 

明日5月26日、『ダウ平均』は128歳の誕生日を迎えます。

(参照記事「ウォール・ストリート・ジャーナル」
ダウ平均誕生125年、欠点も魅力の1つに』)

 

 

 

 

 

1896年の5月26日、この日が
「ダウ平均」にとって最初の取引日でした。

 

米国「ダウ平均」、正式には
Dow Jones Industrial Average と呼ばれます。

 

 

ちょっと数字を確認してみましょう。

 

1896年5月26日)
ダウ平均
40.94ドルで取引を終了。

2024年5月24日)
ダウ平均
39069.59ドルで取引を終了。

 

およそ 954倍 です。

 

スゴいです。

 

 

 

 

『ダウ平均』はチャールズ・ダウという人によって創設され、当初は「12社」の企業のみの組み入れでした。

 

 

その12社とは?

 

 

 

画像元:TOPFOREIGNSTOCKS.COM

 

 

General Electricとは、
ゼネラル・エレクトリック(GE)のことですね。

 

オリジナルの12社の詳細と、
12社のその後の変遷については

12 original companies in the Dow Jones Industrial Average』という記事に詳しいです。

 

 

また、ダウ平均は1915年に12社から「20社」へ、
また1928年には「30社」へと組み入れ企業を拡大させます。

 

『構成銘柄』は時代の変化を反映し、大きく変遷してきました。

 

 

オリジナルのダウ平均(12社組み入れ)のうちで唯一、継続して構成銘柄であったゼネラル・エレクトリック(GE)も、

2019年ダウ平均から外れました。

 

 

 

現在は組み入れ30社のうち、
ナスダック市場に上場する企業が「7社」を占めています。

アップル、アムジェン、アマゾン、シスコシステムズ、
ハネウェル・インターナショナル、インテル、マイクロソフト

 

 

 

 

 

(1999年にハイテク企業の『インテル』と『マイクロソフト』がダウ平均に採用されたことは、エポックメイクな出来事だったと云えるでしょう)

 

 

もちろんダウ平均にとって最大の試練は、
「大恐慌」とそれに伴う「市場の長期低迷」でした。

 

歴史の振り返りになりますが、

1930年から1953年までの間、
ダウ平均は「1929年」に付けた最高値をずっと下回る『冬の時代』を経験します。

(ナント24年間です)

 

 

2度の世界大戦もありました。

 

 

 

 

 

幾多にも及ぶバブルと金融危機があり、天変地異、同時多発テロ、そして新型コロナウイルスと、マーケットは不規則に上下し続けます。

 

 

〇 ダウ平均最大の上昇率は?
1933年3月15日のプラス15.34% でした。
当時のフランクリン・ルーズベルト大統領によって、
ニューディール政策が始動しはじめた頃です。

 

 

〇 ダウ平均最大の下落率は?
1987年10月19日の「ブラックマンデー」です。
この日1日で、ダウ平均は508ドル(約22.6%)も下落しました。

 

 

 

 

また、最大の下落幅ではありませんが、

コロナ禍の2020年3月16日、
ダウ平均は『マイナス2997ドル』と、

1日でなんと12.93%も下落しています。←ごく最近のことなのです。

 

 

直接、投資に携わっていない人にとっても、
時代時代の中で、その時節の『温度感』を伝える物差しとして、

『株価指数』は今までも(そして)これからも機能し続けていくことでしょう。

 

 

指数の効率性は、
永続的な「銘柄入れ替え」と
どこにも媚びない「客観性」にあるとわたしは思います。

 

今後も変わらぬ姿勢で、数字を弾き出してください!
ダウ平均128歳の誕生日のお話でした。

 

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