わたしのFP修行

一体どんなタイプのアドバイザーが実在するの?(消費者として知っておいて損はありません)

2024年4月18日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

いきなり「ファイナンシャルプランナー」とか言われても、「えっ、ワタシには関係ないし」となりますよね。

 

 

資産運用に関して
アドバイザーに相談することがなさそうな人でも、

 

世の中には『どんなタイプのアドバイザーがいるのか』、これを豆知識として知っておいて損はありません。

 

 

 

 

 

ブログ「アメリカ暮らしのファイナンシャルプランニング」のJunko Iwasakiさんが、分かりやすい記事をアップしてくれています。

ファイナンシャルプラナーのいろいろ

 

 

Iwasakiさんは上記記事内で、
ファイナンシャルプランナー(アドバイザー)を
『5つのタイプ』に分類されています。

~ちょっと英語が入るのでご容赦を。~

 

 

1.Sales Commissionタイプ:
2.Asset Under Management(AUM) Feeタイプ:
3.Robo Advisorタイプ:

 

4.Retainer タイプ:
5.Hourly Feeタイプ:

 

 

ちなみにわたくしカン・チュンドは?

5番目
「時間制・報酬のアドバイザー」
(Hourly Feeタイプ)にあたります。

 

ここから『順番』に見ていきましょう。

 

 

まず1番目。
「セールス・コミッション タイプ。」

 

 

 

 

 

昔からある一大典型。

日本ではもっとも勢力が強い
FP(ファイナンシャルプランナー)といえるでしょう。

 

商品の説明、
有形無形のコンサルティング、
ときには専門家の紹介まで原則『無料』です。

 

いろんなことを親切にやってくれる人たち。

 

なので、
この人を立てて、
この人から(商品を)買いましょうか?

 

 

 

 


でも、そうしてしまうと
投資商品の『選定』において、

 

主役・・「セールスパーソン」
脇役・・「金融商品」

 

となってしまいます。

 

 

あなたの後半生を左右する、
大切な資産運用ツールの選定作業なのに、

 

『この人(この会社)、良さそうだから』という理由で、その人経由で商品を買ってしまってよいのでしょうか?

 

 

金融の世界では、
商品の販売・斡旋によって受け取る手数料のことを
Commission(コミッション)と呼んでいます。

 

特に保険商品のコミッションは魅力的な水準であることで有名です。

 

 

 

続いて2.
「運用資産残高から一定割合を報酬として受け取るタイプ。」
(※AUMとは運用資産残高のこと)

 

商品の手数料ではなく、
顧客から直接「報酬」(フィー)を受け取るタイプのアドバイザーです。

 

 

 

 

報酬を受け取る際、

顧客の運用資産残高に応じて、
パーセンテージ(%)で
料金が設定される場合が多いのです。

 

 

 

 

 

上記Iwasakiさんの記事によると、
その報酬の平均は
運用資産残高の1.02%/年 程度なのだそう。

 

例)5000万円の運用資産残高
報酬が1%とすると年「50万円」

 

 

もちろん2.では、
運用資産の多い・少ないによって
仕事内容が大きく変わるわけではありません。

 

したがって、
運用資産の額が大きくなればなるほど、
報酬のパーセンテージ(%)は下がる傾向にあります。

 

 

 

次に3.「ロボアドバイザー タイプ。」です。

 

日本では、
「ウェルスナビ」や「お金のデザイン」(テオ)が有名です。

 

投資一任契約で
運用そのものはすべてお任せです。

 

Iwasakiさんの記事で紹介されるのは
Bettermentという会社。
ここのサービスコストはなんと年0.25%!


(日本のロボアドバイザーサービスに比して
ずいぶん手数料率が低い)

 

 

 

 

 

さらに、
Bettermentのこちらのページを見ると、興味深い記述が・・。

 

運用資産残高の0.40%にあたる
サービスフィーを支払えば、
投資一任の資産運用だけでなく、
CFPの資格を持った
Bettermentのチーム内のFPが
電話などで投資の具体的なアドバイスをしてくれるのだそう・・。

 

スゴイです。

 

 

 

さて4.は、
「顧問契約 タイプ。」です。

 

投資だけではなく、保険、住宅、教育など、
包括的なファイナンシャルプランニングを目指すイメージでしょうか。

 

多くの場合、
まずは『プランニングそのもの』が商品として提供されます。

 

 

この種の顧問契約は、
Iwasakiさんによると、

 

月ごとの料金(Monthly Retainer)か、
年間料金(Annual Retainer)で設定され、

米国では年間の顧問料が2,000ドルから
7,500ドルくらいの間なのだそう。
Nerdwalletによる)

 

 

 

 

 

また、4.の「顧問契約タイプ」は
2.の「資産残高から一定割合を報酬として受け取るタイプ」とは違い、

顧客の資産残高に関わらず、報酬は「定額」であるのが一般的。

 

 

 

最後に5.
「時間制・報酬 タイプ。」

 

実はIwasakiさんもこのタイプのFPなのだそう。

わたしも、
この「時間制報酬 タイプ」が、

相談者さまにとってもっとも『費用対効果』が高いと考えます。

 

 

当たり前ですが、
アドバイザーに支払うコストも
あなたの投資リターンを引き下げる費用(コスト)となります。

 

したがって、その活用は最低限、
かつ効果的に行えたほうがよいと思うのです。

 

 

 

 

 

最後に、
もしもあなたが「IFA」と呼ばれるアドバイザーと接触しており、その人が「米国ではIFAに相談するのが主流です」と言及していれば、

それはちょっと舌足らずな言い方かもしれません。

 

 

厳密に言うと、米国では IFA Independent Financial Adviser(独立のファイナンシャル・アドバイザー)は2種類に分かれます。

 

 

1.いわゆる「金融商品仲介業者」で、手数料収入をメインとします。

1.の「セールス・コミッション タイプ」でしょう。

 

 

 

 

2.RIAです。

Registered Investment Adviserの略であり、「登録された投資アドバイザー」と訳せます。1.とはタイプが異なります。

 

もっとも違う点は、

金融商品の「手数料」は受け取らず、
顧客から「報酬」を得ている点でしょう。

 

近年では登録者数において、2.が1.を上回っています。

 

米国の消費者が「ユーザーとしての最善の利益」を追求できるのはどちらかを真摯に訴求しているためでしょう。

 

 

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