ybさんの「億り人」到達に感銘を受けた私(2014年回顧)
2024年4月2日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
日本における
インデックス投資の歴史、
いわゆる通史のようなものを、
しばしば頭の中で思い描いたりします。
個人的に衝撃を受けたのが、
投信ブロガーのybさんが
「億り人」になられたことです(2014年のこと)
2018年にはご夫妻合わせた
運用資産額が2億円を超えられ、
2021年には投資の含み益が1億円を超える状況も達成されています。
「放ったらし投資」です。
お仕事こそが、
投資の入金力を高め、維持していくための源であり、
投資は仕組みを作って(成果は)気長に待つだけ。と割り切っておられます。
入金力こそが肝要であり、
投資のリターンは「おまけ」くらいに思っておられるのでしょう。
まさにインデックス投資家の『鏡』です。
とはいえ、
ybさんの資産運用は最初から順風満帆だったわけではありません。
日経新聞記事
『ybさん、夫婦で資産2億円の秘訣(投信ブロガー)』から引用してみましょう。
「最初に買ったのは個別株です。
マネー誌で紹介されている銘柄をそのまま試しました。
ただ、投資に対する自分自身の軸を持っていなかったので、うまくいかないのは当然でした。
2001年にはアクティブ(積極運用)ファンドも買ってみましたが、IT(情報技術)バブルの崩壊で大幅に元本割れし、塩漬け状態になりました」
「その次は外国為替証拠金取引(FX)にも手を出しました。
最初は利益が出ていましたが、途中からあまり勝てなくなりました」
その後「インデックス投資」を知ったybさんは、
運用スタイルを大きく旋回させます(2005年のこと)。
が、間もなくリーマンショックの嵐が吹き荒れることに。
「翌年の08年には、金融危機で運用資産額が大きく元本割れしました。
先行きへの恐怖心もありましたが、
ブロガー仲間同士で集まりお酒を酌み交わしながら
お互いの投資方針を話し合うと、不思議と気分が落ち着きました。
リアルな交流は心のよりどころでした。
仲間がいるって心強いですね。
フツーの家に生まれたあなたが、
会社員として懸命に仕事をこなし、
家族や自分の趣味も大切にしながら、
ふつうに「億り人」になれる時代になった。
そういう感慨を、
投資の世界にいる住民のひとりとして私は抱いたものです。
ybさんは従来の、ギラギラした押しの強い『投資家』というタイプとは正反対の、穏やかで佇むような感じの人なのです。
ybさんは自身のブログ内で
次のように記されています。
『2021年末のポートフォリオ』
(2022.01.08)
とはいえ、いつ相場が崩れるかなんかわかりませんし、
大きく崩れた場合にはポートフォリオのリスクを考えると、含み益はすべて吐き出す可能性もあると思っています。
そんな状態になっても機械的に積み立てとリバランスをし、継続して行きたいと思っています。
淡々とされていますね。
そこには、
(資産が膨らんだことによる)
派手さや高揚感は微塵も感じられません。
そこがスゴいと思うのです。
ご自身の資産形成を通じて、
大きなお金と対峙する、
あるいは大きなお金をコントロールする胆力を身につけられた姿に、わたしは『新しい時代』になったと感じました。
今後も、
資産形成を通じて(日本でも)たくさんの億り人が登場することでしょう。
人生の「歩み方」において
広い間口を持つ人が増えると、
日本社会も大きく変わっていくのではないでしょうか。
カテゴリ:インデックス投資全般