確定拠出年金(iDeCo・企業型)

iDeCoの受給開始年齢の引き上げ検討には「深い意味」があります

2024年3月29日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

日経新聞の記事より。
iDeCo掛け金、70歳未満まで 厚労省が5年延長方針

 

 

厚生労働省は
iDeCo(個人型確定拠出年金、イデコ)に掛け金を出せる期間を

現状の65歳未満から70歳未満に上げる。

 

 

65〜69歳で働く人は2023年に52%に達した。

 

 

働きながら長く積み立てれば、将来の年金が増えやすくなる。

 

 

掛け金の上限額と受給開始年齢の上限引き上げも検討する。

 

 

 

 

 

今回の記事には『注意点』が2つあります。

 

〇 一つ目の注意点

 

掛け金を出せる期間を
70歳未満に上げる。

 

 

この文章は、

掛け金を出せる と言っており、
iDeCoの加入者が「もし望めば、」という意味です。

 

 

ご本人が望めば、
70歳になるまで『掛金』が出せるようになる。

 

という意であり、

『必須』になるわけではありません。

 

 

事実、今でも
一定の要件を満たせば、
iDeCoは65歳になるまで『掛金』を出せます。

 

 

 

 

 

しかし、
ご自分の意思で、

60歳になったら、
62歳になったら、

『掛金』の拠出を終了する人も大勢います。

 

そこには
「自由度」があることを確認しておきましょう。

 

 

 

 

仮に、
62歳で『掛金』の拠出を終了したら、

「直ちにiDeCoの受給を始めないといけない!」と思い込んでいる人がいますが、それは間違いです。

 

『掛金』の拠出終了の年と、
iDeCoの『受給』開始の年は、
必ずしも「同じ」である必要はありません。

 

 

 

さて、
そのiDeCo『受給』開始の年ですが、

現状、加入者自身が望めば、最速はいつからでしょう?

「60歳」から受給が可能です。

 

では、もっとも遅らせた場合は?

「74歳」から受給してもOKです。

(※正確には75歳になるまでに受給開始。)

 

 

 

 

 

仮に、
62歳になるまで『掛金』を拠出したとしましょう。

 

62歳になったらすぐ
「一時金」で受給してもOKですし、

74歳時に受給を開始して、
「20年年金」を選んで、

74歳~94歳まで受給し続けてもよいわけです。

 

そこには
「自由度」があることを確認しておきましょう。

 

 

 

 

さて、
冒頭の日経記事の

 

二つ目の注意点 は、

 

受給開始年齢の上限引き上げも検討する。

という文言です。

 

具体的には、
iDeCoの受給開始年齢を「65歳」に引き上げたいという意思が見て取れます。

※あくまで「検討する」なので、実施までにはそれなりの月日がかかります。

 

実は上記の流れは、

国民年金保険料の納付期間を
「65歳」まで延長させたい意図と『表裏一体』なのです。

 

 

 

 

 

iDeCoも
公的年金の制度も
厚生労働省の管轄です。

 

産経新聞
国民年金保険料 65歳まで納付へ議論加速、期間延長

 

受給水準の確保のため、

現行の20歳~60歳まで(40年)から、
20歳~65歳(45年)に、

国民年金保険料の「納付期間」を延長する案が昨年10月、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会で議論されました。

 

※あくまで「検討段階」ですので、
実施までにはそれなりの月日を要します。

 

 

 

 

 

もともと、
iDeCoはわたしのような自営業者、

つまりは「第1号被保険者」の、
年金受給の不足を補うため創設された制度です。

 

 

 

 

したがって、
中期的な視点で見れば、

 

国民年金保険料の納付期間が「65歳」までに延長されたとき、それに呼応して、
iDeCoの受給開始年齢も「65歳」に引き上げられると予想します。

 

 

まだ先の話ですが、
仮に上記が実現された場合、

iDeCoに戻って記しますと、

 

受給開始年齢が「65歳」になるということは、資金拘束も65歳まで延びるということです。

 

 

私的年金制度とはいえ、

自分のお金なのに、
長く現金化できないというのは

資産運用的に捉えると、
大いなる流動性の欠如となります。

 

 

 

 

 

わたしは
米国の401kプラン(確定拠出年金)と同様に、

『税金』と『ペナルティー料』を支払えば、

受給開始前でも、
iDeCo資産の引き出しを一部可能にすべきと(私見ながら)考えます。

 

 

ただしその際には、
明確な事由を書類で提出するなど、
一定のハードルを設けることも重要でしょう。

 

カテゴリ:確定拠出年金(iDeCo・企業型)

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