投資家の感情リスク

上昇相場が続くと頭の隅っこがソワソワしてくる・・(それ分かります)

2024年2月22日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

自分が保有する
投資信託の価格が上昇してくると?

最初は嬉しいものです(^^)

 

ところが、
ファンド価格が上昇し続けると、

頭の隅っこのほうで「ソワソワ感」が芽生え、
妙に落ち着かなくなったりします。

 

 

 

 

 

このソワソワ感の本質は?

自分が投資で実践した仕事量に比べて、
リターンの大きさが「ちょっと大き過ぎない?」という 違和感 です。

 

そのうち、
ぼそぼそと『セルフ呟き』が始まるかもしれません。

 

 

(この成績って)『出来すぎでは?』
『ちょっとバブルっぽくない?』
『遠くない時期にどどーんと下がったりしない?』

 

 

なんだか
小さな心配が少しずつ育っていくみたいな感覚です。

 

実は上記は投資家として、まっとうな感情発露だと思います。

 

 

 

 

投資のパフォーマンスに対して
適度な「懐疑心」を抱いているからこそ、
人は長く投資を続けられるのです。

(楽観のみのイケイケになってしまうと、
リスクの『制御』が効かなくなってしまいますから。)

 

 

来週あたり、もしかすると、
好調すぎる株価を前に、

 

 

 

 

『つみたて金額をちょっと減らそうか』
『積立ちょっと休む?』

『半分だけでもファンドを売却したほうが良いのでは』

『いや、含み益の分だけもいったん売ったほうが良いのでは』

 

と思ったりする人が出現するかもしれません。

 

ご心情はよーく分かります。

 

 

頭の片方では、
市場が大きく調整するリスクを感じながら、

もう片方で
コツコツつみたて投資を続けるのはけっこうなストレスなのです。

 

 

もうね、カンさん。

 

たった1週間で何十万円も「含み益」が増えたりすると、
いったんリセットしたくなる(=売りたくなる)んです。

 

と、
吐露されるお客様もおられます。

 

 

 

 

 

あるいは、
これほどの『利益』(数字)になるのは初めてで、

 

早くしないと、
そのうち下がってしまい、

 

せっかくの利益が萎んでしまうのでは・・と心配になり、売りたくなってしまうんです。

 

と仰る相談者さまもおられます。

 

 

月並みですが、

投資を続ける
= 不規則な「アップ」と「ダウン」の連続です。

 

 

 

この不規則性はあなたの感情を大いに揺さぶります。

 

 

今でも時々思い出すのですが、
2020年の『相場』など、

 

たった1年のうちで、
30%以上も市場平均が下がり、
そこから40%以上も上がったのです。

 

ナガシマスパーランドの絶叫マシン級でしょう。

 

 

もしも、の話ですが、

好調すぎる相場だからといって、

 

〇 積立投資を休止したりすると、

 

投資元本が増えません。

 

 

〇 積立金額を減らしたりしても、

 

投資元本の増え方そのものが
緩やかになってしまいます。

 

 

 

 

 

何より、
一度積立を止めたり、積立金額を減らしたりすると、

 

『いつ元に戻すのか?』という
別の課題が発生してしまいます。

 

 

今現在の、
積立投資の状況に対して
「不納得」という心持ちはよーく分かるのですが、

 

そもそも、
長く積み立てを続けるとは、

 

もう、
「不納得」と「納得」のミックスジュースみたいなものです。

 

 

 

 

 

 

今一度『基本』に戻っておきましょう。

 

どうして積立金額を変えるべきではないのか?

 

それは、
20年超の長いスパンで見れば、
1円でも多く投資の『元本』を積むことが、財産形成の王道であるためです。

 

 

投資の成果とは?

投資の元本 × 利回り × 投資の期間 です。

 

 

以下、さわかみ投信の創業者の澤上篤人さんの言葉です。

 

将来の納得に対し現在の不納得で行動する。

 

これが投資の本質でしょう。

 

カテゴリ:投資家の感情リスク

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