『リスク耐性』という補助線を引いて(はじめて)投資信託は選べます
2024年2月21日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
インデックス投資が今よりマイナーな頃のお話。
投資信託・販売ランキングの上位だからといって、優れたファンドとは限りませんよ!」
と、口酸っぱくお客様にお話ししていたのを思い出します。
今、もうこのセリフは使えません。
隔世の感があります。
しかし、これはバンドワゴン効果なのかもしれません。
『バンドワゴン効果』とは?
多数の人が支持している物事に対して
よりいっそう支持が高くなる現象のこと。
・・資産形成をしたいです・・
⇒ では、今の収支の状況は?
この先の大きなライフイベントってありますか?
(費用はどのくらいかかりそう?)
⇒ 10年超寝かせておける資金はいくら?
資金の投入方法はどうする?(一括 or 積立?)
どんな投資信託があって、どのようにファンドを選ぶ?
みたいな『準備段階』を飛び越えて、
オルカンと米国株式ってどっちがいい?」
という質問のみが飛び交う世界って、
ちょっと異常です。
投資信託を選ぶ。
もちろん大事です。
が、
『どの投資信託をワタシは選ぼうか?』という設問を前に、補助線を一本引くのを忘れていませんか?
「あなたのリスク耐性」という名の補助線です。
今、なんとなく
オルカンか米国株式(S&P500)か、どっちかでファンドを選ぼうとしているあなたは、つい4年前に、
これらのファンドが(たった1ヵ月で)
マイナス三十数パーセントの暴落を経験したファンドであることをご存じですか?
(そして)マイナス三十数パーセントの下落が もし実際に起こったら あなたは耐えられそうですか?
「みんな、買っています。」
「販売ランキング1位です。」
「この間の日経新聞にも載っていた。」
のみで、
あなたのファンドを選び切ってしまうのは危険かもしれません。
あなたの「リスク耐性」という補助線を引いて初めて選べるものです。
三十数パーセントもの下落の可能性があるファンドは、自分にはリスクが大き過ぎると思われるなら、
もっと価格変動の「振れ幅」が抑えられる、債券も組み入れた、
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)や、
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)や、
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)などの『バランスファンド』を選ばれるべきでしょう。
仮にあなたが、
最悪の1年になってもマイナス20%以上の『下落』は決して経験したくないというお人なら、
もっと保守的に
楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)などのファンドを選ぶべきでしょう。
それは恥ずかしいことではなく、
至極まっとうなことなのです。