『エヌビディアの時価総額、グーグルを抜いて米企業第3位に』に想うこと
2024年2月15日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
本日のお話を要約すると・・。
『電脳空間』への投資が
「現実空間」への投資を凌駕していく。
まずはブルームバーグの記事
(24年2月14日)からどうぞ。
『摩天楼から消えたクレーン、高層ビル建築ゼロ時代迎えたシカゴやNY』
ビル開発の落ち込みは特にシカゴで顕著だ。
建設アドバイザリー会社RLBによれば、
昨年8月の時点で稼働していたクレーンはわずか9基だった。
エマニュエル駐日米大使は約5年前、
シカゴのスカイラインに見える建設用タワークレーンの数を挙げ、同都市の健全性を市長として自慢げに語った。
2017年末の時点で、60基のクレーンが稼働していた。
建築需要の低迷は
もちろん新型コロナウイルスの影響があるでしょう。
例えばニューヨークの地下鉄では
月曜と金曜の込み具合は
(他の曜日に比べて)緩やかになるそうです。
米国ではリモートワークが(部分的であれ、)
すでに暮らしに根付いているようです。
ただ、上記ブルームバーグの記事は、
「米国の商業用不動産が低迷している」という、
単に景気循環的な事実を示唆しているわけではありません。
わたしはもっと「大きく」「根深い話」だと思います。
少なくとも先進国においては、
リアルな空間で、
どんどん『建築物』を建てていくって、もう必要なくねぇ?
というお話なのです。
冷めた目で見ると、
私たちが「集う空間」そして「遊ぶ空間」が、
リアル(外界)から『デジタル空間』に移行し続けていると思いませんか?
今、都内の小学校5年生は
どこで遊んでいるでしょうか?
あなたが先月(1月)購入した
80くらいのアイテムのうち、
いったい何割くらいを『ネット』経由で注文しましたか?
何割くらいを『電脳空間』で過ごすことになるのでしょう?
「いやいや、カンさん。
そうはいってもやっぱ人間同士の、
こう顔と顔を合わせての、リアルなコミュニケーションはずっと続くでしょ。」
あなたはどう思われますか?
ちょっと話題を変えてみましょう。
以下はわたしが
マイクロソフトのCopilot(AI)に出した質問です。
このあと、
上記の質問&回答に付随して、
Copilotが複数の「設問」をしてきました。
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
それを興味深く読んで、
また別の『質問』を投げ掛けると、
また新たな回答、
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
そして新たな「設問」がいくつも繰り出されます。
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
正直、受けているとクセになりそう・・。
・・ココからわたしの妄想です。・・
そのうち、
Copilotの「音声化」が進み、
あなたが自分の家の中で、
Copilotと『会話』を行うのが常になり、
―それは時に、
初恋の話や仕事上の愚痴や、
ダイエットのことや近くのコンビニ店員の話や、
親の介護や、
ミスチルの楽曲の高尚性や
地球温暖化や人生論にまで及び、―
またそのうち、
等身大に3D化したCopilotが
あなた専用のアバターとなり、
いや、
もはやそれは『人格』をともなって、
―まるっきり人間と同じ姿・格好をしているのですー
あるいはフォートナイトという
もともとゲームの舞台であった電脳空間内で、
2034年には
世界史の授業も行われることになり、
あなたはゲームに没入するように、
「物語上」の登場人物の一人となって、
たとえばローマ帝国が分裂した後の、
東の後継国家となった
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の、
コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)の『興亡』について、現にコンスタンティノープルの街角を歩きながら、逐一学習することに・・。
(わたしが好きな)石川啄木の歌も、
フォートナイト上の、
肌寒い月夜の池の上で
「登場」したりすることになるかもしれません。
今年生まれた赤ちゃんのうち何人かは、
「ネット空間」に
リアルの場からいちいちログインするのが面倒になり、
当然「技術」も追いついてきて、それなりのお金を積めば上記は実現可能になって、もはやあなたが意識するだけで、(ネット上の)あらゆる『操作』が出来てしまうわけです。
仕事も趣味も恋愛も、電脳空間が主体となり、「ずっとココに居続けたい!」と願う人類が増えてくれば、
リアルの空間の価値は減じていくのみになるのでは?
不動産空間。「何それ?」の世界です。
さらに今から100年ほどが経って、「もう肉体もジャマ。脳だけで自分を認識したい!」という人類が一定割合に達すれば、人が暮らす空間すら減じていくわけです。
生涯(100年)のうち、
過半の時間を
『電脳空間』で過ごすようになるホモサピエンス・・。
そして、
この電脳空間上の
建築土台的インフラを、
エヌビディアが作っているとしたら、
世界でもっとも時価総額が大きな会社にやがてなることも頷けてしまう今日この頃です。
ロイター記事(24年2月15日)
カテゴリ:その他・雑記