寄付と投資は親せきです
2024年2月7日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
投資家にとって『寄付』という行為は縁遠いように思えます。
まず、イメージが違います。
「投資」は儲かるか損をするか。
リスクを負って、ひたすら自己の利益を求めて、
ギラギラ(ちょっと)貪欲な印象があります。
あなた個人のお金を社会的な役務に供すること。
何かに(自己のお金を)役立てて欲しいという、
『利他の気持ち』を具現化する行為であり、
どこか清々しいイメージがあります。
ひふみ投信の藤野英人さんが
困窮する若者を支援する認定NPO法人
DXPの今井紀明さんと対談されているYouTubeを聴いたことがあります。
(『音声のみ』なので、大事な言葉がすーっと頭の中に入ってくるよう。)
対談の中で、
藤野英人さんは「投資文化」と「寄付文化」について
独自の考えを語っておられました。
藤野さんは、
〇(どちらも)世の中を変える原動力になる。
〇(どちらも)人を通じて社会を変えていくものである。
と仰っています。
あなたはどう思われますか?
先ほど、
寄付は、
(自分のお金を)何かに役立てて欲しいという気持ちを具現化する行為。
と述べましたが、
「投資」の根底にも通じている、とわたしは思います。
(これは私見ですが、)どうも投資という行為は、
儲け・損失の部分 を大きく取り上げすぎだと思うのです。
ほんとうは、
投資 = 社会的なアクション + 自己の損益 なのでは。
同様に、寄付という行為も、
ちゃんとした人が・きちんと行う・堅苦しい行い の部分を取り上げすぎ。
誤解を恐れずにいえば、
寄付 = 自己満足 + 社会的なアクション なのです。
フツーの人がベタな気持ちで楽しくやってよいのではないでしょうか。
「もっと肩の力を抜きましょうよ。」
例えば、仮に、ですが、
お笑い芸人のEXITのお二人が、
「いやぁ俺たち、
子宮頸がんの啓蒙のために寄付してるんすよ。」と言われても、
別にヘンな光景ではありません。
ぜんぜんおかしくありません。
『投資』という行いも、
今では
フツーの人が
肩ひじ張らずにフツーにやっていますし。
わたしは、
寄付・・ 金銭的に確定の社会貢献行為。であると考えます。
(投資は己の利益を求めると同時に、
社会的にコミットする行為でもあるわけです。)
「誰かの役に立っているんだ!」という自己承認の発露であり、これは何を隠そう、自分自身に対する『リターン』が確認できる行為 なのです。
上記対談内での
藤野英人さんの主張は明快です。
(実は)寄付と投資は繋がっているから、
寄付文化を盛り上げないと、投資家は増えていかない。
たしかに・・・。
裏を返せば、
投資という行いにも、
「誰かの役に立っているかも・・」という自己承認の気持ちが隠されているのでは?
『寄付と投資は親せき。』
根底でつながっています。
これらの行動(アクション)に興味があること自体、
人として高尚であるとわたしは思います。
カテゴリ:お金の摩訶不思議