投資家の感情リスク

リスクの階段、リターンの階段

2024年1月29日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

本日はこちらのツイートから。

 

 

 

フム。

お気持ちはよーく分かります。

 

上記「グラフ」を見ると、
S&P500の値動きそのものがとても緩やかに見えます。

 

 

「ちょっと物足りないなぁ・・」と感じてしまい、

ナスダック100や
NYSE FANG+インデックスとの連動を目指す「ファンド」に目移りしてしまうのも、まあ理解できなくはありません。

 

(もしかすると)
「そっちに乗り換えよう!」と
決めちゃった人もいるのでは?

 

 

 

 

 

一例ですが、

ナスダック100との連動を目指すファンドはまさに今が「旬」で、新規設定分を含めてナント9本もあるのだそう。

 

 

 

ちなみに『FANG+インデックス』のファンドなど、
保有銘柄が10社しかありません。

 

 

先に「結論」をいいですか?

 

 

リターンの階段を上るということは、
リスクの階段を上るということです。

 

 

大きなリターン(数字)に魅せられて、
階段を一段上るとき、

 

 

 

 

 

その『けあげ』の高さ = リスクの大きさ も自然大きくなります。

 

 

たとえば「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」をNISAで積み立てている人から見ると、

S&P500との連動を目指すファンドは、
もう立派にダイナミックな「階段の上り方」をしているファンドです。

 

青がスリム米国株式(S&P500)
赤がスリム バランス(8資産均等型)です。

 

 

画像元:ヤフーファイナンス

 

 

2020年のコロナショック時、
S&P500はおよそマイナス34%になりました。

 

そして実はSlim バランス(8資産)も
マイナス23%程度になっています。

 

 

投資の現場とは、
清濁ともに飲み込む、巨大な吹き溜まりです。

 

ナスダック100や
NYSE FANG+インデックスと比べると、

S&P500のファンドはリスクが小さいと言えますし、

 

S&P500に比べると、
Slim バランス(8資産)はリスクが小さいですし、

アマゾン株一点買いに比べれば、
FANG+インデックスもリスクは小さいと言えてしまうわけです。

 

みんな『正解』です。

そしてみんな『不正解』なのです。

 

 

 

 

なぜなら、
「あなた自身」が置き去りにされているから。

 

 

わたしは縁あって
運用のアドバイスの仕事を23年やっていますが、

「ひとりの投資家」として投資という海原に向かうとき、何がもっとも難しいかといえば、

 

自分に合った投資のやり方を吟味し、
それを選択することなのです。

 

 

FANG+インデックスのファンドを買っている人は、
オルカンのファンドを買っている人を、

どこか『冷めた目』で見ていませんか?

(目の前に大きなリターンの源泉があるのに、なんでリスク取らないの?、みたいな。)

 

Slim バランス(8資産)を買っている人は、
オルカンを買っている人を見て、

自分だけ『取り残されている』のでは?と感じていませんか?

 

 

はたまたオルカンを買っている人は、
ナスダック100のファンドを買っている人を見て、

ワタシって『置いてけぼり』を食ってる?

と感じていませんか?

 

 

みんな『不正解』です。

 

 

 

 

 

あなたに合った「リスクの階段」を上らないと、早晩、階段を上り続けること(=投資を続けること)は出来なくなります。
なので、あなた自身を知ることが大事なのです。

 

 

どうかゆっくり慎重に、

自分が上り続けられる
『リスクの階段、リターンの階段』を見つけてください。

 

ほかの人と成績を比べたり、
ほかのファンドのリターン(数字)を羨ましがったりする必要はぜんぜんありません。

 

カテゴリ:投資家の感情リスク

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