インデックス投資全般, ポートフォリオ運用

スティーブ・エドマンドソンさんって誰?(「ネバダ州職員退職年金基金」の運用の中身に迫る)

2024年1月15日


こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

突然ですが、
あなたはアメリカのネバダ州に行ったことがありますか?

(「ラスベガス」がある州です。)

 

わたしは人生の中で
ネバダ州のことを考えたことは4回位しかないのですが、

ネバダ州の公務員の人たちの
退職年金を運用する組織があります。

それは『ネバダ州職員退職年金基金』と呼ばれます。
PUBLIC EMPLOYEES’ RETIREMENT SYSTEM of NEVADA

 

ちょっと硬い名称で恐縮です・・。

正直、
ホームページをご覧いただいても、しょぼいです。

(ごめんなさい!)

 

でも、
この『ネバダ州職員退職年金基金』は
2023年6月末現在、

なんと583億ドルの資金を運用しています。
日本円で8兆円を超えます(1ドル140円換算)

 

 

 

 

サイトでは、
POPULAR ANNUAL FINANCIAL REPORT」を精読することもできます。
(同基金の運用目的や、実際の細かい運用方針が記されています)

 

 

ここから、
少し細かい話になります。

 

 

 

画像元:PUBLIC EMPLOYEES’ RETIREMENT SYSTEM of NEVADA

 

上図、
いちばん上に載っている7名の方々が
『ネバダ州職員退職年金基金』の評議員の人たち。

 

その下に、
赤いアンダーラインを入れたのは私ですが、

Steve Edmundson

この、スティーブさんをわたしは知っています。

 

 

 

画像元:MILKEN INSTITUTE

 

スティーブ・エドマンドソンさんは
【ネバダ州職員退職年金基金】の最高投資責任者
Chief Investment Officer(CIO)なのです。

 

スティーブ・エドマンドソンさんのことは
以前、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事で拝見しました。

 

 

 

エドマンドソン氏の日々の投資戦略は、
取引を最小限に抑えるというもので、通常は何もしない。

 

何もしない!

 

 

 

 

なんだかスティーブさんが
『お仲間』のような意識が芽生えてきます。

 


『ネバダ州職員退職年金基金』の運用に戻りましょう。

同基金は一体どんなポートフォリオを組んでいるのでしょうか。

 

 

 

 

画像元:PUBLIC EMPLOYEES’ RETIREMENT SYSTEM of NEVADA

 

 

なんだか個人の資産運用(=シンプル)っぽくないですか?

 

 

以下、

POPULAR ANNUAL FINANCIAL REPORT」より引用します。

 

 

本制度では、
米国株式、外国株式、米国債券について、
完全にインデックス化された仕組みを採用している。米国株式はS&P500指数に連動する、

 

国際株式はMSCI World ex USA Indexに連動し、
米国債券はBloomberg Barclays U.S. Treasury Indexに連動する。

 

プライベート・マーケット投資は、
アクティブ運用のプライベート・エクイティと不動産ポートフォリオで構成されている。

 

翻訳はDeepLによる。

 

より正確には、
プライベートマーケット(13.6%)の内訳は、
8.3%が未公開株式、5.3%が不動産投資となっています(どちらもアクティブ運用となります。)

 

言い換えれば、『ネバダ州職員退職年金基金』の運用はおよそ85%がインデックス運用なのです。

 

 

 

 

 

投資を行う主体は実にさまざまですが、

 

「自分のために」行う投資と、
「他者のために」行う投資に大別されるでしょう。

 

 

誰のため、という違いはあっても、

その究極の目的は
(投資という行為により)
長期的にプラスの収益をもたらすことにあります。

 

ネバダ州職員退職年金基金の場合、

16万人以上の拠出会員、退職者、受給者が加入しているため、
(さらに確定給付型の年金制度であるため、)

加入者に対する『責任の重さ』は推して知るべしでしょう。

 

 

〇 一貫した投資姿勢
〇 リスク分散の徹底
が求められることは言うまでもありません。

 

 

 

 

 

このような
『他者のために行う運用姿勢』に、
私たち個人投資家は学ぶべき点が多いのではないでしょうか。

 

 

再びウォールストリートジャーナルの記事からの引用。

 

英国のEU離脱(ブレグジット)が決まった日、
エドマンドソン氏はいつも通りの時間に眠りに落ちていた。

 

 

株式市場で数パーセントポイントの急落があっても、
「私の心拍数が増加することはないだろう」とエドマンドソン氏は言う。

 

ぜひともスティーブ・エドマンドソンさんに見習いたいものです。

 


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