NISA活用法

非課税の恩恵があるから、株式100%のファンドを選んでおけばOKという言説について思うこと

2023年12月15日


こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

新NISAでは
非課税期間が『無期限化』されます。

だからといって
新NISAで投資する商品は
『株式100%のファンドのみでよい。』という説にわたしは賛同しません。

 

どのファンドに投資するかは、

 

あくまで投資の主体者である
あなたの『リスク耐性』
―価格変動の波にどの程度耐えられるのか?―

 

に基づいて決定されるべきでしょう。

 

 

 

 

 

もちろん、
非課税がずっと続くことは
『投資インフラ』としての一大メリットです。

(これそのものは素晴らしいこと。)

 

しかし、だからといって、
あなたが「何に投資するか?」のチョイスが、変わってしまってよいのでしょうか?

 

『売却益』に対して税金がかからないから、

より期待リターンが高い
株式100%のファンドを選んでおくほうがよい。

という言説を、

一度「ひっくり返して」みますと・・。

 

 

 

 

 

『真逆の説』として、
次のセオリーが浮かび上がってきます。

 

投資の『売却益』に対して(ふつうの口座より)税金が多くかかるから、
期待リターンが低めの
債券主体のファンドを選んでおくほうがよい。

 

ん?

 

そうは、なりませんよね?

 

 

別に通常の口座より
『税金』が多くかかるからといって、

あなたの『投資対象の選び方』が違ってくるわけではありません。

 

同様に、
『税金』がかからないからといって、
あなたの「投資対象の選び方」を変える必要もないわけです。

 

 

 

・税金がふつうにかかる口座
・税金がかからない口座
・税金が多めにかかる口座 が

それぞれあったとして、

これらは『投資のインフラ』としての、各々の口座の 特徴 に過ぎません。

 

上記と、

あなたという投資主体者が
背中に負う『リスク量の決定』は、

はっきり言えば「別個の事象」ではないでしょうか。

 

 

 

 

 

ちょっと時間を遡ります。

 

2017年に
個人型確定拠出年金(iDeCo)の制度改正が実施され、
iDeCoを利用できる対象者が一気に拡大しました。

 

とてもメジャーな制度になったのですが、

その際、iDeCoは、

 

・60歳までお金を引き出せない
・運用途中で売却しても課税が繰り延べされる
・受給時には各種控除を利用できる

 

などのメリットがあるため、

 

 

iDeCoで投資を行う際には、
優先して
「株式100%のファンド」に投資すべきである。

 

という言説がもてはやされました。

 

 

これも、
冒頭の新NISAのお話とどこか似ています。

 

 

 

 

 

ただ、確定拠出年金という器であっても、
リスクを負って投資を行う中身はなんら変わりません。

 

たしかに
運用の途中で売却しても
課税が繰り延べされるのは事実ですが、

出口のところで
どれだけの大きさの『控除』が確保されているかは、若い人ほど読み切れないのではないでしょうか。


(少なくとも新NISAでは、出口のところで非課税が約束されているわけです)

 

 

返す返すも、
基本になるのは、投資主体者たるあなたの『リスク選好度』です。

あなたに合った
価格変動リスクを引き受けることが投資を長持ちさせる秘訣ではないでしょうか。

 


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