わたしのFP修行

「金融商品を購入する先」と「相談する先」をわざわざ分けるの?

2023年11月18日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

山崎元さんのコラム

個人投資家のための切り札「コンサルティングのアンバンドル化」

では、
意外なアドバイスが直球で語られています。

 

アンバンドル(unbundle)とは、
一括提供されていた商品やサービスを細分化し、分け隔てることを指します。

 

 

お金の運用については、
「相談する先」と「商品を購入する先」を意識的に分離して、

 

それぞれを最適なものにしようとすることが
決定的に重要であり効果的だ。

 

えっ、

なに言ってるの?

と思ってしまいましたか。

 

(正直、)山崎さんの発言は、かなり進歩的な考え方だと思います。

 

 

 

 

 

わざわざ
「相談する先」と「商品を購入する先」を分けるなんて・・

 

 

合理的な個人投資家は、


「相談は無料だったけれども、
購入した運用商品では相当の手数料を払った」

 

というような状態に陥ることを、意識的に避けなければならない。

 

 

わたしもお客様からしばしば伺います。

俗にいう

『ラスト10分のどんでん返し』です。

 

 

 

 

FP(ファイナンシャルプランナー)の人が、
それまでとても親切に『相談』に乗ってくれていたのに、

たとえば120分中の、
ラスト10分くらいでチラッと図表を見せる、

その微妙な間合いの中で、
突然「表情」が変わって、

 

実は・・〇〇〇という商品がありまして、

 

というふうに、金融商品の提案を突如し始めるという『どんでん返し』であります。

 

 

 

 

なぜこんなことが起こるのか?

 

 

それまでの相談時間での『アドバイス』が、実はひとつの独立したサービスではなく、販売する金融商品をお膳立てするための、壮大な前振りだったためです。

 

 

たとえば住宅のことを・・
「スーモカウンター」で相談すれば、

保険のことを・・
「ほけんの窓口」で相談すれば、

投資信託のことを・・
「マネードクター」で相談すれば、

相談の費用はかかりません(無料)

 

 

でも、
無料で相談ができた「お礼?」として、

相談先が勧める商品を安易に購入してしまうことに、山崎さんは警鐘を鳴らしているのです。

 

 

 

 

 

金融商品を扱うサービス会社側には、サービス会社側の「都合」があります。

 

私たちは普段の生活の中で、「商品を購入する先」=「相談する先」という形態にあまりにも慣れ切っているため、

 

それを『金融商品』でも援用してしまうわけです。

 

 

山崎元さんのコラム

個人投資家のための切り札「コンサルティングのアンバンドル化」

の要旨です。

 

運用について相談したいことがある場合、

 

(1)運用方法・運用商品の選択に関する相談は
信頼できるファイナンシャル・プランナーに相応の相談料を払って行い、

 


(2)相談を踏まえて自分が買いたいと思う運用商品を最適な金融機関で購入する、というステップを踏むことが効果的且つ安全なのだ。

 

 

もちろん自分自身で、運用方法・運用商品の選択ができれば、何の問題もありません。

 

 

 

 

が、もしも『誰かに相談しようかなぁ・・』というお気持ちがあるなら、その「誰か」は、どんな「誰か」なのかを熟考する必要はあるでしょう。

 

わたしは、運用方法・運用商品の選択に関する相談のみを行うファイナンシャル・プランナーがもっと増えて、もっと可視化されないといけないと感じました。

 

明日からも仕事(カウンセリング)頑張ります。

 

 

 

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