NISA活用法

新NISAへのお金の『出所』パターンはたぶん「4つ」!

2023年10月23日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

これから新NISAにお金を入金していく、

その【お金の出所パターン】は
『4つ』あると考えています。

 

あなた自身はどれに当てはまるのか、
じっくり考えてみてください。

 

準備はいいですか? よーい、スタート!

 

 

 

 

 

パターン1
【新規の積立資金】 月6万円

 

 

今まで『特定口座』月2.7万円
『つみたてNISA』 月3.3万円

計6万円の積立投資を行ってきた人という前提です。

 

あなたはまだ29歳。
ほかに
新NISAへ投資する「原資」は持っていないとします。

 

 

なので、

シンプルに【新規の積立資金】 月6万円

(上記では約25年をかけて
1800万円の投資枠を埋めることになります)

 

 

 

 

パターン2
【新規の積立資金】 月6万円
【乗り換え資金】  月10万円

 

こちらも「数字」はあくまで一例です。

 

あなたは
特定口座あるいは一般NISAで
「乗り換えたいなぁ」と思う投資商品をすでに300万円程度お持ちです。

 

まとまった資金(100万円とか200万円)で、
エイヤーッと
新NISAに投資してもよいのですが、

 

せっかくこれまで、
『月6万円』という投資のリズムで資産を積んできたわけです。

 

 

成長投資枠(一括でも投資できるよ!)みたいな文言に惑わされず、

 

これまでの『リズム』を重んじる
= あなたに合った投資資金の入れ方を踏襲する。

 

という考え方を持ちましょう。

 

 

 

 

 

ちなみに
【乗り換え資金】月10万円 とは、

300万円=10万円×30ヶ月 の意であり、
30ヵ月に限って月10万円の積立を行うということ。

(本ブログで何度も提唱している『拡大つみたて』です)

 

したがって31ヶ月目からは、
【新規の積立資金】月6万円のみ に戻すことになります。

 

 

あるいは、
もっとベテラン投資家の「あなた」を想定してみましょう。

 

あなたは特定口座(あるいは一般NISAでも)
おおむね1500万円以上の資産をお持ちで、

 

これらを『新NISA』に乗り換えたいと考えています。

 

 

この場合も、新NISAでは
お金の『出所』を二つに分けて、

 

 

パターン2
月6万円【新規の積立資金】
月24万円【乗り換え資金】

 

のような、
シンプルな資金の入れ方を想定します。

 

 

 

 

 

上記月30万円の意は、

長い時間スパンで見た場合、

新NISAになるだけ「早く」入金し、
新NISAの残高をなるだけ「大きく」したほうが、『のちのち非課税のメリットが大きくなるよね。』という考え方に基づきます。

 

上例に従って積立投資を実行すると、

 

月6万円 ×60ヵ月【新規の積立資金】360万円
月24万円×60ヵ月【乗り換え資金】 1440万円

 

となり、5年間の積立投資で
新NISAの投資枠1800万円が埋まります。

 

ちなみに投資枠が埋まったあとの「月6万円」の積立投資は、また『特定口座』に戻って行うことになります。

 

 

逆説すれば、

 

特定口座内の投資商品群を
新NISAへ乗り換えられるのは、
(商品を売却後、)手取りベースで1440万円相当になる。ということです。

 

 

 

 

 

ここでのポイントは

月6万円【新規の積立資金】と
月24万円【乗り換え資金】で、

(投資対象を)同じインデックスファンドに揃えるということ。

 

 

次の事例に移りましょう。

 

あなたはすでに積立投資をしています。
が、乗り換えるべき投資商品は持っていません。

 

 

代わりに、

 

手元に潤沢な預貯金1000万円があります。
(これを長期投資に回せるとしましょう)

 

 

 

「数字」はあくまで一例ですが、

 

 

パターン3
月6万円 【新規の積立資金】
月20万円【まとまった預貯金からの積立資金】 

 

 

 

 

 

上例の 月20万円の意は、
1000万円=20万円×50ヶ月 であり、

50ヵ月に限って「合計:月26万円」の積立を行い、51か月目からは月6万円の積立投資に戻すの意です。

 

 

最後に・・、

 

パターン4
月30万円 【乗り換え資金】

 

 

これは?

 

もうとにかく
特定口座、一般NISAで『持っていたくない』、
ある意味「黒歴史」の、個別株、投資信託、ETF、REITなどがあり、

 

それらをなるだけ早く、
なるだけ多く『片づけて』しまいたいあなた向けです。

 

 

「えっ、
じゃあ、例えば月6万円やっている積立投資はどうするんですか?」

 

特定口座で行います。

 

ん?

 

 

 

 

〇 特定口座内の投資商品を『新NISA』に乗り換えながら、
〇 特定口座で積立投資するって、

 

日本語的に違和感があるかもしれませんが、

 

・特定口座で積み立てるファンドは、
・新NISA口座で積み立てるファンドと『同じ』ファンドであり、

 

あなたが『保有していたい』金融商品ですから、
実はぜんぜんおかしなことではありません。

 

 

少し長くなってしまいましたが、
もう少しだけお付き合い願えますか。

 

 

 

 

来年以降、あなたの投資戦略で、もっとも大切になるのは、

 

『新NISA』の 枠組み に、
あなたの投資のやり方を合わせてしまうのではなく、

あなたに合った
投資資金の『入れ方』にこだわり、

その中で『新NISA』を粛々と利用するという考え方です。

 

 

たとえば、

 

パターン3
月6万円 【新規の積立資金】
月20万円【まとまった預貯金からの積立資金】 

 

で云えば、

 

あなたのお金の現状、あなたに合ったお金の『出所』、そしてあなたに合った『資金の分量』を把握できるのは、他ならぬ「あなた自身」です。

 

この把握のあとに、

ちょっと実務的な話になりますが、新NISA口座の『枠組み』を理解すればよいのです。

 

 

 

 

 

月6万円 【新規の積立資金】
月20万円【まとまった預貯金からの積立資金】 

「計26万円」の積立は、


同じインデックスファンド、たとえば「オルカン」に統一するとします。

 

実務上は、

 

新NISA口座
月10万円(上限)【つみたて投資枠】
月20万円(上限)【成長投資枠】

 

となるため、

 

 

あなたの頭の中では、

 

月6万円『新規の積立資金』
→ これは「つみたて投資枠」で。
月20万円『まとまった預貯金からの積立資金』
→ これは「成長投資枠」で。

 

という『区分け』をしておけばよいのです。

 

1000万円分の預金からの積立は
50ヵ月で終了しますから、その時点で「成長投資枠」の積立設定を解除しましょう。

 

 

繰り返しですが、

あなたの投資のやり方を、『新NISA』に合わせるのではありません。
あなたの投資のやり方で、『新NISA』を利用するのです。

 

 

 

 

カテゴリ:NISA活用法

おすすめの記事