楽天証券さん、新NISAでも『投資信託・定期売却サービス』に対応してくれますよね?
2023年10月15日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
わたしが知る限り、
現在、
投資信託の『定期売却サービス』に対応してくれる金融機関は以下となります。
上記6社にわたしは『敬意』を表する者です。
資産を「積み上げ」、資産を「取り崩す」という、
ひとりの生活者の、
資産形成という名の長い旅に、
「最初から最後まで付き合いますよ!」と宣言してくれているわけですから。
が、ちょっぴり残念なことに、
現行NISA口座内でも
『投資信託・定期売却サービス』を実施しているのは、
現状、楽天証券とフィデリティ証券しかありません。
しかも、
フィデリティ証券は「一般NISA」のみ。
現行の「一般NISA」「つみたてNISA」とも、
『投信定期売却サービス』に対応しているのは、すべての金融機関の中で楽天証券のみなのです。
楽天証券さん、
あなたが頼みの綱です(^^)
以前「新NISAでも投信定期売却サービスに対応してもらえるか?」と問い合わせをした際は、まだ決まっていないとのことでしたが、
ここは大きな試金石でしょう。
わたしは
楽天証券が
―いや、別の金融機関でも大歓迎ですが、―
『投資信託・定期売却サービス』を実施するメリットは想像以上に大きいと考えます。
まず『新NISA』は、
一人あたりの生涯投資枠が1800万円もあります。
ふつうの生活者のイメージでいえば、
時間の経過とともに、
『新NISA口座』がメインの口座になっていくはず。
長いスパンで見れば、
『特定口座』で保有するファンド資産より、
『新NISA口座』で保有するファンド資産のほうが大きくなることでしょう。
「特定口座」はサブの口座に。と変遷するわけです。
であるなら、
多くの投資家にとって
メインの口座になるであろう新NISAにおいて、
この、
金融機関の利益にも叶う。の部分が、少し分かりにくいかもしれません。
そもそも、の話なのですが、
個人の資産運用って、
「資産をどれだけ増やせるか?」というトーナメントではありません。
まして、
投資のリターンの高さを競う選手権でもありません。
人生の時間は限られており、
すべての人間はいずれ死ぬわけです。
「資産を増やす」は?(あくまで)前半部分の課題です。
(増やした資産を)いかに取り崩していくか?という別のタスクが待っています。
資産を相続する人がいなければ、
結局、現金も個別株も投資信託も、都心のマンションも、すべて国庫に帰すわけで。
「資産の積み上げ(上り道)」+「資産の取り崩し(下り道)」、両方こなしてこそ、個人の資産運用なのです。
であるなら、
投資信託の定期売却サービスは、
今後、金融機関が標準装備していくべきサービスとなるでしょう。
なぜなら、
投資信託の定期売却サービスは、
投資信託の積立サービスの「逆バージョン」なのですから。
銀行、証券会社のサイトを見て、
— カン・チュンド@インデックス投資アドバイザー🙋♂️ (@4649kang) September 10, 2023
「えっ、投資信託の積立サービスないの❓」と今なら驚くはず🙂
同様にあと10年もすれば、
銀行、証券会社のサイトを見て、
「えっ、投資信託の定期売却サービスないの❓」
と、あなたは驚いているはずです🤠
もうひとつ、
投資信託の定期売却サービスを重視する理由があります。
それは金融機関にとっての
『サービスの差別化』です。
ココ、ちょっと深読みしたいのですが、
愚者小路さんが先日、
興味深い記事を書いておられました。
愚者小路さんは、
野村證券がつみたてNISAにおける
商品ラインナップの拡充を実施していると記しています。
具体的には7月25日から
「eMAXIS Slim」の株式インデックスファンドが買えるようになっているそうです。
・野村證券「つみたてNISAラインナップ」の一部として。
・ただし「オンライン限定」。
『新NISA』の「つみたて投資枠」で品揃えされることを意味します。
あの野村證券でさえ、
NISAにおける『商品ラインナップ』を、
(ネット証券ですでに多くラインナップされている、超低コストのインデックスファンド等に)寄せてきているわけです。
5年、10年のスパンで見れば、
『新NISA』の、
特に「つみたて投資枠」で購入できるファンド群は、
有店舗の証券会社でも、
ネット証券でも
大差はなくなってくることが予想されます。
数多の証券会社の『新NISA口座』獲得競争において、
『差別化』を図るのは徐々に難しくなるということ。
だからこそ、
インフラ的装備である『投資信託の定期売却サービス』が重要になってくるのです。
最後に、
新NISA口座で『投資信託・定期売却サービス』が利用できれば、すごく気持ちイイと思います。
なぜなら、
解約指定した「金額」と
あなたが実際に受け取れる「金額」が同じになるためです。
(信託財産留保額がない場合)。
楽天証券さん、期待しています。
【24年2月21日 追記】
楽天証券さん、きちんと対応してくれているようです!
カテゴリ:NISA活用法, リタイアメント・資産の取り崩し