NISA活用法

特定口座から新NISAに乗り換える際、利益が大きなファンド、利益が小さなファンド、どちらから解約すべきでしょうか?

2023年10月11日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

質問編!

 

特定口座に複数の投資信託を保有しています。
これらを『新NISA』に乗り換え、オルカン1本に揃えるとすると、含み益の大きいファンドから解約すべきか、小さいファンドから売却すべきか迷ってしまいます。

 

【答え】

みんな一緒に解約していきましょう。

 

 

 

 

 

特定口座から新NISAへの「乗り換え」は
大きなタスクです。

仮に65歳リタイア予定であれば、
55歳のあなたは
ギリギリ『乗り換え』を行ってよいと思います。

 

 

あなたが今、
特定口座内で
以下「6本のファンド」を保有しているとしましょう。

 

Aファンド 350万円(含み益90万円)
Bファンド 310万円(含み益110万円)
Cファンド 250万円(含み益50万円)
Dファンド 220万円(含み益50万円)
Eファンド 210万円(含み損30万円)
Fファンド 180万円(含み益20万円)

 

1520万円です。

 

 

上記6つの投資信託は
それぞれ「状況」が異なります。

 

ファンド評価額が
もっとも大きいもので350万円
もっとも小さくて180万円です。

また、Eファンドのみが含み損の状態で、
あと5本のファンドはいずれも利益が出ています。

しかし、
カッコ内にある『含み益』の金額は皆バラバラです。

 

 

ところで『乗り換え』ということばの意味は?

 

売って → 買って、
資金を移動させるということです。

 

いわば資産の「お引っ越し」を行うわけです。

 

 

 

 

 

拙記事『新NISA、積立投資か一括投資か?』の中で、

新NISA内での買い(購入)は損得を考えず、
シンプルに「積立投資」で統一させましょう!

と述べました。

 

同様に・・、

 

乗り換えの原資である、
特定口座内での売りも、

損得に執着しすぎず、
なるだけシステマティックに、
規律性をもって売却していくべきでしょう。

 

『乗り換え』においては
売りが主人公ではありません。

買いがメインキャラクターなのです。

 

 

これは『引っ越し』において

引っ越し元が主人公ではなく、
引っ越し先がメインイベントであるのと同様です。

 

 

 

 

仮に、

新NISAで、
月24万円を【乗り換え資金】と規定すれば、

年間(手取りで)288万円相当(24万円×12ヶ月)を、
特定口座内で売却できればよいわけです。

 

特定口座(リスク資産) 計1520万円 

右端の数字は各ファンドの『比率』です。

 

Aファンド 350万円 23%
Bファンド 310万円 20%
Cファンド 250万円 17%
Dファンド 220万円 14%
Eファンド 210万円 14%
Fファンド 180万円 12%

 

 

「どのファンドから売ろうか?」という思考から、


年間で
手取りが288万円相当になるよう、

上記すべてのファンドを
その『保有比率』で按分して売っていく。というのはいかがでしょうか?

 

(例えば毎年『年末』に、来年分を売るでも構いません)

 

 

どのファンドから売る?
という発想ではなく、

(投資信託は金額ベースで売れるわけですから、)
全てのファンドを同時に売っていく。という着想を得ましょう。

 

 

 

 

「どのファンドから先に売却しようか?」と思考してしまうと、どうしても利益の「大小」に目が行ってしまいます。

 

 

利益が大きなものはいちばん儲かっているので一見売りやすいです。
が同時にいちばん大きな税金を支払うことにもなり、「やっぱり利益が小さなモノから?」と、行為に迷いが生じてしまいます。

 

 

 

例えば、以下のような『実践例』もアリでしょう。

「損益通算」をなるだけ有効に活用したいのであれば、

 

Aファンド 350万円(含み益90万円)
Bファンド 310万円(含み益110万円)
Cファンド 250万円(含み益50万円)
Dファンド 220万円(含み益50万円)
Eファンド 210万円(含み損30万円)
Fファンド 180万円(含み益20万円)

 

上記6つのファンドのうち、

Bファンド 310万円と
Eファンド 210万円 のみを先に全売却して、

 

それを、
2024年、25年の【乗り換え資金】に充て、

 

2026年以降に
残りのファンド、

つまり、

 

Aファンド 350万円
Cファンド 250万円
Dファンド 220万円
Fファンド 180万円

 

という4つのファンドの「保有比率」に応じて、
『全ファンド同時に売っていく』というやり方もあります。

 

 

 

 

 

引っ越しするときは、

元居た家のことより、
これから住まう家のほうのことを考えますよね。

 

 

 

 

同様に、
あなたの意識を
「新NISA」で資産を積み上げるほうに集中させましょう。

 

 

特定口座から
新NISAへの「乗り換え」とは、
課税される宿命にあるファンド資産を、
課税されないファンド資産に転換させる行為です。

 

 

別に「乗り換え」をしなくても、
特定口座内のファンドは最終、
売却する際に「課税」されるわけです。

66歳とか 74歳とか 80歳のときに。

 

 

 

 

であるなら、
早めに、

たとえば2024年から28年にかけて、
一回「課税」されておいて、

新NISA内にファンド資産を移すことで、もう「課税」の心配はしなくていいよ。という状態に持っていったほうがより健全だと思いませんか?

 

 

 

カテゴリ:NISA活用法

おすすめの記事