FIRE、人生の課題を自ら見つける人
2023年8月16日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
FIREとは、経済的独立・早期リタイアを指します。
わたしは「Our Rich Journey」というYouTubeチャネルのビューワーなのですが、この動画の主人公、アマン、クリスティーナ夫妻はサンフランシスコの出身です。
2019年にアマン39歳、クリスティーナ41歳のときに「早期リタイア」を達成され、今は家族4人でポルトガルに住んでおられます。
お二人は常に収入の「7割」を貯蓄に回し、
そこからETFやインデックスファンドを用いて資産を積み上げ、また、不動産のリノベーションでも収益を得てきました。
日本の場合はどうでしょう?
三菱サラリーマンさん(穂高唯希さん)が有名ですね。
画像元:三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイア目指してみた
(偶然ですが)穂高さんも2019年セミリタイアを達成されています。
なぜセミリタイアしたかと言えば、
要因は様々ありますが、端的に言えば、
もう30才を迎え、これ以上自分を欺きたくなかったからです。
FIREを目指す若者が増えている背景には、
社会の『閉塞感』があります。
穂高さんは自身のプロフィールで、こんなふうに記されています。
会社にいる方々と自分とでは、
考え方・価値観が根本的に異なることに気づく。
「普通でいなければならない」空気に違和感を覚える。
「自分は、果たしてこのために生きてきたのだろうか」と考える。
若者の言葉の一つひとつは、そして行動の一つひとつが、わたしは世の中の『先行指数』だと思うのです。
しかし、その若者が所属する会社(特に大きな会社)は、
過去の利益の積み重ねで成り立っており、世の中の「遅行指数」となり得ます。
このギャップに悩みながら、
息苦しさを感じながら、
それでも昔は(若者は)「耐える」しかありませんでした。
FIREを実現したお客様と相対していると、
つくづく資産運用は『手段』であると実感します。
ココが新しいのです。
アマン、クリスティーナ夫妻にしろ、
穂高さんにしろ、
具体的な投資手法についてはわたしとは異なる部分もあります。
しかし、たとえば穂高さんの、
田舎に住みながら、
牧歌的に自身の人生をエンジョイしようとする姿に、わたしは大いに共感します。
今の時点で見えてしまう、ありがちな未来に迎合することなく、
ギリギリの寸前まで常に自分が変わりながら、(その結果)見えてくる未来のほうを、迎えたくはないですか?
FIREムーブメントの奥底には、
『自分の人生は自分で面倒を見る。』
この強烈な自負があると感じます。
そして
FIREを達成した人にとって、
経済的な裏付けは「生涯」にわたって重要ですから、
FIRE人は、おのずと生涯投資家になるわけです。
少し先の話ですが、
生成AIがさらに発展し、脳にチップが埋め込まれるようになれば、テクノロジーが高度な仕事の大半をこなすようになります。
そのとき、
多くの人が『働かなくても生きていける』時代を迎えます。
FIREという生き方は
世の中の「先行指標」なのです。
カテゴリ:100年ライフプラン