ポートフォリオ運用

愚者小路さんの記事で驚いた!安全:リスク資産「5:5」で、リ・バランスの買付け量が最大化する?

2023年8月10日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

昨日の記事の続きとなります。

 

以下、55歳以降の『一モデルケース』です。

 

預金(安全資産):オルカン(リスク資産)= 5:5

 

(オルカンとは、
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のこと」

 

わたしは、
預金とオルカン「半々」で保有することで、

リスクをある程度取ることと、
リスクを取り過ぎないことを「両方」満たせると考えています。

 

 

 

 

 

上記『5:5』の基本比率は、
これまでのわたしの経験値でした。

 

が、今回、
愚者小路さんの記事を拝読して、
理論的にも5:5(半々)は間違っていなかったと確信した次第です。

 

愚者小路さんの記事

 

 

 

当然ですが、

預金(安全資産):オルカン(リスク資産)= 5:5 に「する」ことが大事なのではありません。

それを「維持」することがより重要です。

 

本日の記事の主眼も
預金:オルカン = 5:5 の『リ・バランス』にあります。

 

 

こんな「具体例」

 

預金(安全資産):オルカン(リスク資産)= 4:6 になれば、
オルカンを10%売って、
そのお金で預金を買い付ける。

 

 

逆に預金(安全資産):オルカン(リスク資産)= 6:4 になれば、
預金を10%引き出して、
そのお金でオルカンを買い付ける。

 

 

 

その心(こころ)は?

 

預金(安全資産):オルカン(リスク資産)= 5:5 を維持するために、
投資信託が上がった年は、
ファンドの一部を売る。
投資信託が下がった年は、
ファンドを買い増しする。

 

 

 

 

 

『リ・バランス』とは?

 

価格が上がったモノを売って、
価格が下がったモノを買い増しする「動作」の別称なのです。

 

 

今の流れに沿えば、

預金:オルカン= 2:8 のほうが、
預金:オルカン= 5:5 より、

 

『リ・バランス』時の

オルカンの買い増し量や、
オルカンの売却量が多くなるイメージがありますが、

実際はそんなことはありません。

 

 

愚者小路さんは上記記事内で、

『リ・バランス』時の、
特にリスク資産が下がったケースにおいて、

タイミングを計らなくても、
下がった時に買える現実的な方法である。と述べると共に、

 

 

安全資産:リスク資産の比率によって、
買い増しできる量は異なる。

 

と喝破されています。

 

 

 

 

もっとハッキリ言えば、

 

リ・バランス時の買付け量が最大化するのは
安全:リスク資産の『比率』が半々の時だ。

 

と主張されているのです。

 

これには驚きました。

 

 

以下、図表をご覧ください。

 

 

 

画像元:愚者小路の400字
下落局面にリバランスで買付!安全資産とリスク資産の理想比率は?を400字で。

 

 

上図の「前提」は?

安全資産+リスク資産=100万円の運用で、

 

暴落によって『リスク資産』が半減してしまった場合に、
安全:リスク資産の「比率」によって、
リスク資産を「いくら」買い増す必要があるかを示したものです。
たしかに、安全:リスク資産「半々」(50:50)の場合に、買付け額がいちばん多くなっています。

 

 

意外や意外。。

 

 

比率を変えて試行錯誤的に計算してみると、
興味深いもので
半々から遠ざかるほど買付量は少なくなる。

 

なるほど・・。そうなのですね。

 

 

 

 

もちろん、
愚者小路さんが指摘する通り、

リスク資産が増えた場合も、
リスク資産を売却する量が最大化されるのは、

安全:リスク資産= 5:5(半々)のケース となります。

 

 

『リ・バランス』の第一義は、
保持する「リスク量」を一定にするためですが、

副次的には、

 

定期的に価格が上がったモノを売って、
価格が下がったモノを買い増しすることで、

 

単純なバイ・アンド・ホールドに比べ、
累積的なリターンを積み増す目的があります。

 

 

特に退屈な?
「資産取り崩し期」においては、

価格が上がったモノを売って、
価格が下がったモノを買い増しすることは、

 

「投資をやっている感」を保つための、意外と大事な動作になり得るのです。

 

 

ぜひリタイア時までに、
「安全資産」:「リスク資産」=5:5 を目指しましょう。

 

 

最後に愚者小路さんのひと言を。

 

現在リスク資産100%近くで運用している人もいつかは安全資産比率を高める時がくる。その時の判断の一助になればと思い、一つの豆知識として紹介してみた次第だ。

 

愚者小路さん、貴重な記事をありがとうございました!

 

カテゴリ:ポートフォリオ運用

おすすめの記事