NISA活用法

シンNISAの疑問・質問・どんなモン(シンNISAは預金から投資?それとも特定口座からの乗り換えを優先?)

2023年7月21日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

まずはこんな『ご質問』です。

 

横関さん(仮名)・40代。

 

積立投資を始めて4年目。
毎月3万円積立をしていて、
特定口座で200万円程度ファンド残高があります。

 

 

これを売ってシンNISAに回したほうがいいのか、
それとも銀行口座(預金)のお金を優先して
シンNISAに回したほうがいいのか、

 

よく分かりません。

 

 

(ちなみに預金口座には1500万円位あります。
当面大きな出費の予定はありません)

 

 

横関さん、
これまで頑張って働いてきて、
ずいぶん大きな預金をお持ちですね。

 

 

 

 

まだ、
特定口座内のファンド残高が200万円位なので、

これを売却して
シンNISAに乗り換えるか、

あるいは売却はせずに
来年からシンNISAで
月3万円の積立投資のみを行うのか。

 

両者に大きな違いはありません。

 

 

横関さんにとって
最大の課題は、

 

手元にある預金1500万円の相当部分を、
投資に回せるか否か。です。

 

ここだけが課題と云ってもいいくらいです。

 

 

かつてNISA口座で
大きな非課税枠がなかった頃、

わたしは
手元の預金(大きな金額)を、
積立ベースで投資に回すために、

『拡大つみたて』という概念をご紹介しました。

 

 

 

 

たとえば、

 

800万円の預金を、
20万円×40ヵ月 のように、
大きめの『積立金額』で
『一定期間内』に投資しましょう!という方法論です。

 

 

この『拡大つみたて』では
既存の「通常つみたて」と併せて、

「自動つみたて」の仕組みを利用してファンドを買い付けていきます。

 

まとまった資産(ストック)を
わざとフロー化させるわけです。

 

 

横関さんにとって
来年以降は非課税口座(シンNISA)で

『拡大つみたて』を実施する一大チャンスかもしれません。

 

 

 

 

 

仮に『生活防衛資金』として、
600万円を手元に残しておくとしましょう。

 

そして 計900万円
シンNISAで、
『拡大つみたて』に回すとします。

 

もちろん、

30万円×30ヵ月 で入金することも可能です。

 

(月30万円、年360万円の「投資枠」をフル利用)

 

 

でも、それをしてしまうと、
毎月の「純粋なつみたて」3万円分がシンNISAに入れられません。

 

何もそこまで慌てることはなくて、

『900万円』

20万円×45ヵ月 という『拡大つみたて』でもOKなのです。

 

 

シンNISA
月20万円・・ 拡大つみたて
月3万円・・ 純粋つみたて

 

当初45ヵ月は計23万円の積立金額となります。
46ヵ月目以降は月3万円の積立金額に戻します。

 

 

 

 

『900万円』

25万円×36ヵ月 でもOKでしょう。

 

シンNISA
月25万円・・ 拡大つみたて
月3万円・・ 純粋つみたて

 

当初36ヵ月は計28万円の積立金額となります。
37ヶ月目以降は月3万円の積立金額に戻します。

 

 

ちなみに、
来年から月3万円の積立投資はシンNISAで行うことになりますが、

特定口座内のファンドは(そのまま)持ち続けます。

 

毎月手元に残る資金が逓増し、
「純粋なつみたて金額」も増えて、やがてシンNISAの投資枠『1800万円』が埋まる日が来れば、

また特定口座に戻って「積立」を再開することになりますから・・。

 

 

 

 

 

 

ここでの『ポイント』は、
特定口座で保有するファンドと、
シンNISAで新たに保有するファンドを揃えてあげること。

 

 

話をもとに戻しましょう。

 

(もしも)もう少しゆったり目で
900万円分の入金をしていきたいなら、

『900万円』

15万円×60ヵ月 でも良いと思います。

 

シンNISA
月15万円・・ 拡大つみたて
月3万円・・ 純粋つみたて

 

当初60ヵ月は計18万円の積立金額となります。
61ヵ月目以降は月3万円の積立金額に戻します。

 

 

 

 

横関さん(仮名)の問いに対する「答え」でいえば、

 

特定口座からの売却ではなく
銀行預金からの入金を優先して、
シンNISAへ投資していくことが、

実は「ビギナー投資家」から、
『本格投資家』に生まれ変わる大きな節目になると思われます。

 

カテゴリ:NISA活用法

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