投資家の感情リスク

儲けたいから投資をする? 不安でたまらないから投資をする?

2023年7月14日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

正直、
人の性格って
投資のやり方に影響すると思います。

儲けたい!
オレっていけるかも!という感じで、
はやる気持ちをなかなか抑えられない人。




そういう人は、
理屈で考えてOKかどうか?という判断の前に、

自分の感情の昂ぶりで、
金融商品を買ってしまう(あるいは売ってしまう)傾向があります。

 

 




なんと言いますか、
いつも焦っている状態。


個別株やFXやレバレッジ型の商品に惹かれる傾向があります。



いっぽう、
基本慎重派で、

将来に対して大きな不安や心配を抱えており、
その『不安』が引き金になって投資を始める人もいます。

 

 

「〇〇が起こったら怖いので、投資を始めたんです」というケースです。

 

 

〇〇の部分は?

今なら『インフレ』とか『円安』とか『年金不安』が当てはまるでしょうか。

(また、もしかすると日本の財政危機(財政破綻?)

 

 

 

 

お気持ちはすごくわかります。

不安や危機感から行動(アクション)を起こすのはヒトの一大特徴ですから。

 

でも、その不安の塊があまりにも大きく、
それがあなたの気持ちを支配しているようなら、それは要注意でしょう。


なぜなら、

万一、別の不安の虜になると、
また『それに合った投資のやり方』
シフトしてしまう恐れがあるためです。




いわく、

『インフレ』の不安を和らげるために、株式ファンドに投資をした。

だけど、
台湾有事をはじめ、
アジアでも『戦争』に対する不安が高まってきたので、株式ファンドを売って、金(ゴールド)を購入した、など。

 

 


 



一定の不安があることで、
行動を起こすきっかけになる。

これは、良いことです。


ただし、
特定の不安材料を解消するために、
投資を行う、金融商品を選択する、というのは止めておいたほうが良さそうです。

 


外部要因のために投資をしない。

あくまで
あなた(内部要因)のために投資をしましょう。



たとえインフレや円安や年金不安や
アジアでの戦争の可能性がなくても、

あなたが自身の将来の生活を考慮して、
あなたのために、
毎月コツコツ投資を続けることには『意味』があると思いませんか?




けっきょくのところ、

資産運用は、
あなたの暮らしに『余裕部分』をもたらすために行うもの。

きわめてパーソナルなことです。

 

 

また、投資はリスクヘッジのために行うのではありません。

仮にリスクヘッジが必要なら、該当商品は『保険』ではないでしょうか。

 

 

 

 

〇 万一早く死んでしまったら
〇 万一病気やケガで入院してしまったら
〇 万一、クルマを運転していて事故を起こしてしまったら

このようなリスクをヘッジ(回避)するために、
自動車保険や定期保険や医療保険は存在し、

あなたもこれら商品を購入するわけです。

 

 

 

 

いっぽうの投資とは、

何かの不安のために実施するものではなく、おそらくこうなるよね・・」という勝ち馬にベット(賭ける)することに他なりません。

 

「おそらくこうなるよね・・」って?

不安ではなく『楽観』の方向です。

 

長い目で見たグローバル経済のプラスの成長であり、
株式市場の(物価上昇率を上回る)成長であります。

 

 

ただし、儲けたい!と気持ちが前のめり過ぎてはダメです。

不安3:楽観7の心持ちで、「恐る恐る・・、でも粘着テープのように、そこ(市場)にしがみついてやるぜ。」くらいがちょうどよいのです。

 

 

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