100年ライフプラン, 投資信託あれこれ

投資信託は投資信託のまま『相続』できるの?

2023年6月13日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

相続が発生すると、
『投資信託』は解約しないといけない。

 

そう思い込んでいる人がけっこう多いのです。

 

実のところ、
投資信託は(投資信託のまま)相続できます。

 

上の言葉を、
亡くなる人を『主人公』に置き換えて言えば、

 

あなたが死ぬ時に保有していた投資信託は、投資信託のまま引き継がれてしまう、ということでもあります。

 

 

 

 

 

次に、ファンドを引き継いだ「あなた」です。

もし「あなた」が望めば、

投資信託の運用をそのまま続けることも可能ですし、(もちろん)解約することもできます。

 


「相続」はたいへん重要なイベントであるはずなのに、

 

『自分が死んだら、
持っていた投資信託はどのように相続されるの?』

 

の部分について、情報が不足していることは否めません。

 

ただし、年々超高齢化が進んでいるため、ネット証券などはさすがに「相続」に関連する情報を充実させています。

 

たとえば楽天証券では『動画』を作成して、
相続発生後の手続きのフローチャートを丁寧に説明しています。

 

 

 

 

またSBI証券では「相続特設サイト」まで作っています。

 

 

 

 

さて、あなたが今『相続人』として、
投資信託を引き継いだとします。

でも、あなたは亡くなったお父様から、
この「ハイパー・グローバル・オポチュニティー・ファンド(仮名)」についてなにも聞かされていません。

 

 

「このファンドの中身って何なの?」
「そもそもうちの父親は、どんな思いでこの投資信託を保有していたの?」

 

 

 

 

実はこのようなリアクションは、
カウンセリング内でもしばしば起きています。

 

『相続人』にとっては、
その投資信託は自分で選んだモノではないため、

(かつ、被相続人から、保有していた具体的な「理由」も聞かされていないとすると、)

 

よく分からない → 触りたくない → どんな類のリスクを有するか知らないまま → なんとなく持ち続ける。

 

というケースが意外と多いのです。

 

 

ほんらい投資信託はたいへん相続しやすい財産です。
(預金と同じように細かく分割指定することが出来ます。)

 

資産を遺す側の人がもっと
そのファンドを保有してきた「理由」「想い」を、
次の世代に(事前に)伝えておくべきだとわたしは思います。

 

そうすることで、
相続人がそのファンドを持つ続ける
動機付けにもなるのではないでしょうか。

 

 

(世代を跨いで
同じ投資信託を保有し続ければ、
文字通り「100年運用」も可能になってくるわけです)

 

 

 

 

 

なお、被相続人が口座を持っていた『証券会社』で、相続人自身も証券口座を開いて投資信託を引き継ぐのが慣例ですが、


この証券会社とは「つき合いたくないなあ」と感じたら、

かつ、引き継いだファンドが、
(たとえば)他の証券会社でも取り扱われているモノなら、

 

その投資信託を、
別の証券会社等に移すことが可能です。
(これを投資信託の【移管】【振替】と呼びます。)

 

 

たとえば他社から、

SBI証券へ【投資信託移管入庫サービス
楽天証券へ【投資信託の入庫


 

最後に、
あなたがご両親から引き継いだ投資信託が、自分には「相応しくない」と感じたら、別のファンドに乗り換えたり、安全資産(預金や個人向け国債)に移し替えたりしても、ぜんぜん問題ありません。

 

むしろ、わたしはそれを積極的にお勧めします。

「これは引き継いだ資産だから、そのまま持たないとダメだ。」なんて、くれぐれも思い過ぎないように・・。

 

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