忘れていませんか、生涯でもっとも贅沢な買い物とは?
2023年6月12日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
今日の結論。
人生でもっとも尊く、もっとも難しい買い物とは?
「時間」です。
ハイ、
もっとお金があれば、
○○も、△△も購入することができます。
あるいは
教育費やマイホームでも、
より大きなお金が手元にあることで、
より贅沢な選択が可能になります。
ところが、です。
あなたが(もしも)
そこそこのお金は既に持っていて、
50代後半以降になっていたら・・、
ある異変に気付くかもしれません。
「□□が欲しいよ!」という購入欲が、萎えているという異変です。
あれ?
あなた自身、
ちょっと戸惑うかもしれません。
そしてあなたは既に、
時間 < お金
の状態になってしまっている事にうすうす気付きながらも、
これまでの積立投資、
すなわちお金を増やしていくという「リズム」をなかなか変えられず、
頭の隅のほうでは、
60歳にもなると、
今後の『人生時間』の配分の仕方について、本気で考え直す必要があるのではないか?・・・と思いながらも、
取りあえず、
モンステラを眺めたりします。
わたし自身もそうですが、
いつまでも、
「まだまだ大丈夫」
「まだまだ時間あるし」
と思ってしまいがちなのです。
少し前のデータですが、
千葉県の【健康寿命】の推移グラフを挙げます。
画像元:千葉県ホームページ
平成28年時点で、
男性の『健康寿命』は72.37歳です。
「健康上の理由で日常生活が制限されることなく過ごせる期間」を表します。
もちろん、
令和5年時点では
健康寿命はもっと延びているでしょうが、
それでも60歳にもなれば、
『健康で過ごせる時間が
無限にあるわけではなくなってくる』わけです。
ところで、
相談業務を行っていると、
たくさんのお客様が60代前半、
再雇用の形で働いておられます。
上述した
【人生時間】の配分見直しについて
気には留めながらも、
もしかすると、
生涯でもっとも大切な買い物のことを、忘れていませんか?
あなたの「お金」で、
『時間』という資源を買うことができます。
仮に今年62歳の人が、
65歳まで再雇用で働き続けたとして、
「3年間」(62歳~65歳)で、
年250万円×3年 = 750万円 稼げるとしましょう。
ところが今、会社を辞めてしまったら、
750万円のお金は手にすることができません。
3年間という『時間』が買えます。
しかもそれは、
62歳から見れば、もっとも若い「3年間」なのです。
この買い物の難しいのは、エイヤー!と決断し、行動に移すことを「今」求められる点でしょう。
時間は逓減していくばかり、身体は衰えていくばかりなので、2年後、5年後に同じ決断をしても、残念ながら同じ効用は得られません・・。
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カテゴリ:100年ライフプラン, リタイアメント・資産の取り崩し