つみたて投資

【パート1】ビギナーの人に一括投資ではなく「積立投資」をお勧めする理由

2023年5月10日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

少し前にりんりさんが、

ツイッター上で
興味深い『アンケート』を実施されていました。

 

以下、「質問1」と、
「質問2」があります。

 

 

 

 

 

上記結果を
あなたはどう思われますか?

 

 

 

「一括投資と
ドルコスト平均法(積立投資)、どっちがいいの?」

 

これは投資界隈では
何十回と登場する
『究極のチョイス論争』です。

 

 

 

 

 

が、理論的に見た場合、
『答え』はほぼ決まっています。

 

手元にまとまった投資用資金があれば、

ほとんどの場合、
『一括投資』が「積立投資」に勝ります。

 

 

こんな『具体例』を挙げてみましょう。

 

手元にある2000万円の「まとまった資金」を・・、

 

一括投資する
(まさに23年5月に一気に投資する)
40万円×50ヶ月 で積立投資する
5万円×400ヶ月 で積立投資する
上記A~Cのうち、
お金の増え方がいちばん大きくなるのは、どの投資実行法でしょうか?

 

 

答え)A でしょう。

 

 

 

 

 

ただし、
『条件』が2つあります。

 

まず、投資対象が
「全世界株式インデックス」
「先進国株式インデックス」のような、

銘柄分散、国地域の分散を施した
『株式市場全体』であること。

 

そして、
投資を続ける期間が15年、20年と『長期』に渡ること。

 

 

実際、
銘柄分散、国地域の分散を施した株式市場全体で見れば、

50年単位の時間スパンで、

市場そのものは
見事に「右肩上がり」となっています。

 

 

こんな『具体例』を・・。

 

以下は、
日本株式を加えた『先進国株式インデックス』、
先進国23ヵ国の株価指数である MSCI World(ワールド)指数のおよそ50年間の成長の軌跡です。

 

 

 

(1969年~2020年5月)

 

いかがでしょうか?

 

途上で大きなアップダウンを経験しながらも、力強い成長を続けています。

 

もちろん、
過去の結果リターンが
未来のリターンを保証するわけではありません。

 

 

しかしながら、
『株式市場』の強みは、
新陳代謝を現出する点にあります。

 

 

ちょっと「寄り道」してもいいですか?

 

 

あなたもわたしもそうですが、

『市場参加者』は
一体何を考えてリスクマネーを供するのでしょうか?

 

みな、儲けたい!(笑)

 

 

 

 

マーケット参加者の原理原則は唯ひとつ。
儲けるために行動(アクション)する!

 

その結果、

衰えた企業は
(自然に)市場から退場させられます。
衰退した産業も同様です。

 

またその後を追うように
新たな企業、新種の産業が
次々と株式市場に入場してきます・・。

 

 

あるいは、
異なった国・地域を包括する『株価指数』で云えば、
市場参加者の「儲けたい!」という衝動が、
一つひとつの「国」の入場・退場という新陳代謝を促します。

 

(例えば「MSCI World指数」で云えば、新たにイスラエルが組み入れられたり、ギリシャが除外されたり、といったことです。)

 

 

 

〇 このような『新陳代謝』が今後も機能するであろうこと。

〇 また、自由競争による
人間の『健全な欲』が萎えることはないであろうと推察すれば、

 

紆余曲折はありながらも、

 

株式市場のプラスの成長は
(今後も)続く公算が高いのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

であるならば・・、

 

先ほどの『命題』に戻りますよ!

 

 

例えば2000万円の、
概ね15年超、
投資に回せるお金が手元にあるなら、

 

一括投資
(まさに23年5月に一気に投資する)
40万円×50ヶ月 積立投資
5万円×400ヶ月 積立投資

 

の中では、

 

「A」が
もっともお金の増え方が大きくなる。

と考えるのが妥当でしょう。

 

 

なぜなら、
今まさに2000万円分を投資に回すことで、

2000万円相当のリスク資産を
もっとも『長い期間』保有することが出来るようになるためです。

 

ちなみに、
お金の増え方の「公式」は以下のように超シンプルです。

 

 

投資元本 × 利回り × 投資の期間

  ↑

なるべく早く「多めの」元本を積んだほうが、お金の増え方は大きくなります。

 

 

 

 

翻って、
5万円×400ヶ月の『積立投資』の場合、

まとまった額の「投資元本」に達するまで時間がかかってしまいます。

 

1995万円分を投資したあと、
最後の5万円でファンドを購入するのは、

33年と4ヶ月後です・・。

 

 

ここまで
理論的に見た
『一括投資』の有利さについてお話しました。

 

が、

投資ビギナーの人には
わたしは、
「一括投資」ではなく『積立投資』をお勧めしています。

 

えっ、なんで・・?

続く)

【パート2】ビギナーの人に一括投資ではなく「積立投資」をお勧めする理由

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