20代のあなたへ。ライフイベント表に細々書き過ぎないように注意しましょう
2023年5月9日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
投資をスタートさせるには
いくつか『ハードル』があります。
そのひとつが
「未来の時間軸」を持てるか?・・であります。
文字通りその日暮らしで、
毎日流されるように生きているだけでは、
なかなか投資を始めることは出来ません。
今日も仕事がタイヘンだったけれど、
夜ベッドに入る前に
5年後の自分を(少しでも)「風景」として思い浮かべてみる・・、
(では)「今から何をすべきだろう?」という自問があってはじめて、「投資」の「との字」が浮かんでくるのです。
一人でも多くの人が、
未来の自分を真摯に眺めようとする・・
そういう世の中のほうが
「豊かな社会」であると思いませんか?
さて、ここからが『本題』です。
んー、
それは半分YESですが、
(実は)半分はNOでもあります。
<ここから特に、20代のあなたへ!>
「未来の自分を眺める・・」
それは、ライフプランニング的に、
35歳になった自分、
40歳になった自分、
50歳になった自分を思い浮かべ、
ライフイベント的に、
「転職」「結婚」「子ども」「マイホーム」「教育費」等々と、人生のステージを具体的に思い描くということ。
なのでしょうか?
たしかにこれは半分YESでしょう。
しかしもう半分はNOなのです。
以下、わたしの『私見』です。
長く仕事を続ける中で、
『具体例』を挙げてみましょう。
当クリニックの若い相談者さま(20代~30代前半)は非常に真面目な方が多いため、「未来の自分」(具体像)を追い求めて、
「カンさん。ライフプラン表を作ってください。
ライフイベントも併せて書き込みたいです。」
という人が少なからずおられます。
(でも、です)
具体的な計画性がそれほど大切なことなのでしょうか?
わたしは、そうは思いません。
少なくとも20代のうちは、
『計画性』を磨くより、
(変化に対する)対応力、瞬発性や、直近の選択に対する判断力を磨くべきでしょう。
未来の自分を眺めることが「良くない」
という意味では決してありません。
しかしながら、例えば29歳時点で、
あまりにも明確に
自身のライフプラン、ライフイベントを想起してしまうと、
あなたが今、思い描く「未来」は、
29歳時点のあなたの頭の中で、映し出される「未来」ですよね?
性格が真面目で、
自分が思い描く未来に『忠実』であればあるほど、
29歳時点で『すっかり見渡せる状態』になってしまいます。
これって良いこと?
どう思われますか?
また、29歳時点で描く「未来」より、
36歳時点で描く「未来」のほうが、アップグレードされていると思いませんか?
人は毎秒、毎日成長し得る生き物です。
ヘンな言い方で恐縮ですが、
未来永劫の普遍的な自分として、あまり信じすぎないこと。
そしてインデックスファンドを用いた長期投資とは、
ダイナミックに変貌する『あなた』と伴走する存在なのです。
少なくとも、30代前半くらいまでは
「計画性」を固めることは重要でないと考えます。
それよりも「今」を懸命に生きて、
外の世界との付き合い方
具体的には、変化に対する「対応力」
とにかく動いてみる「瞬発力」
失敗してもOKと割り切る「楽観力」
自身の感性を磨く「ナルシスト力」
これらを磨くことのほうが何倍も大切だとわたしは思います。
以上、ライフプラン表を重視しないFP、カン・チュンドでした。
カテゴリ:100年ライフプラン